5年ほど前に山梨県甲州市に生まれたワイナリー「98WINEs」が、ブルワリー「98BEERs」を併設した宿「STAY366」というのを2022年10月にオープン。そんな噂をどこかで聞いて虎視眈々とチャンスをうかがっていました。

「車だから飲めない…ここに泊まれたらいいのに」というお客さんの声に応えるために生まれたお宿なので、最寄りの塩山駅からは無料で送迎してくれます。わたし達はレンタカーで行ったので（なぜなら土偶めぐりをしたかったから）、ワイナリーからスタッフさんの先導で宿まで行き、車も荷物もそのまま置いて、スタッフさんの車に乗り換えてワイナリーへ戻るという余分な手順が入りました。そうしないと、ワインの試飲ができないからねー。

ワイナリーのエントランスと（翌朝、晴れたときに撮った写真です）、

建物へつづくアプローチを彩る植物たち。すごくキレイでした。

そしてまず醸造場の見学です。まだ飲ませてくれません笑。「さっさと終えてワインを飲みたい」という気持ちに反してうっかり質問をしまくってしまう自分がいたりしました（職業病）。昨年の空梅雨が原因で今年のワインの出荷はかなり少なくなるそうです。JALのファーストクラスにも納品するらしいので、酒屋の店頭に並ぶ数は限られてくることでしょう。

とは言え、瓶詰めを終えたロゼの山を見て、

一枚ずつ手作業でラベルを貼るの大変そうだな……とか思ったり。

醸造場の見学を終えて、やっと試飲です。（たしか）ロゼとリキュールを混ぜたとかいう変化球からスタート。

富士山が少しずつ顔を出してくるのをボケーっと見ながら、出てくるワインをごくごく飲む。この後もずっと飲み続けることになる客が、スタートダッシュし過ぎて後悔しないようという配慮なのかもしれませんが、すこしペースが合わなくて歯がゆい感じでした。

どちらかというとビールのほうがお目当てなので、言われる前に席を立ち、「もうビールへいきたいです！」と直球投げたら笑われましたー。ブルワリーが営業を終える16時まではワイナリーでワインを楽しみ、ブルワリーの一般客がいなくなった頃を見計らって宿泊客をブルワリーへ案内するという流れが想定されているのかもしれません。

ブルワリーにというか、ブルワリーを併設する宿に到着してまずチェックインです。ここもそれなりに時間がかかるし、車から荷物を部屋に運んで部屋の様子を伺ってとかやっているとやはりまあまあ時間を食う。しかし、急いでブルワリーへ行かなければ！

ブルワリーでもまず試飲です。タップにつながっている6種類のビールを少しずつ飲んで、これは好きとか、これは苦手とか、自分の中で対話します。

そんな中でも一番にたっぷりと飲みたいビールを選び、醸造家さんに注いでもらうと。ちょっとしたツマミも出してもらったりなんかして、テラスでまったり飲めるのは最高でした。しかし、食事が始まる18時で打ち止めです。

食事にはワインがペアリングされているので、ビールをいただけるのは実質16時～18時の2時間くらいなんですよね。食事の後、部屋でもビールが飲めます！とかいうことはないし、実際、食事が美味しくて、満腹になって、さらにビールを注ぎ込むような余裕はないのですが、「ビール飲み放題」と勝手なイメージを持っていたのでちょっと違った……というのが率直な感想です。不満ではありません笑。なぜなら食事も、ペアで出てくるワインもかなり美味しかったから。ビールのほうが良い！と言えば変えてくれたのかもしれませんが、プロが合わせた飲み物でいただくのが一番と判断して、言われるがままにディナーを堪能しました。

では、大満足の食事の話へつづく～。