かたこり土偶が最高

2023年05月05日(金) 15:57

日本発信四方山話, 山梨
CLAY DOLL WHO SUFFERED FROM STIFF SHOULDERS
There are 2 more museums with clay dolls from Jomon period in Yamanashi Prefecture, and Shakado museum is the better for clay doll lovers because there are more than 1,000. Most of them are small ones, and I loved the one who seemed to suffer from stiff shoulders. It's so pity not to have its face.

山梨県立考古博物館にお暮らしの土偶たちは、いっちゃん[1]、のんさん[2]、耳飾をつけた土偶[3]など小ぶりなモノが中心でした。ここ一箇所だけだとちょっと物足りない感があるかもしれません。

[1] 土偶 いっちゃん [2] 土偶 のんさん [3] 耳飾をつけた土偶(複製)

中央自動車道の建設に先立って行われた発掘調査で、どエライ数の土器や土偶が発見されたのが釈迦堂遺跡です。その発掘品を展示する釈迦堂遺跡博物館には、1,000点を超える土偶が保存されています。まぁ、そのほとんどが小さな土偶たちではあるのですが、みんな面白い顔というか、表情をしているので見ていて飽きません。

大量の土偶がまとめて発掘されたおかげで、土偶の製作方法についての研究が進んだそうです。つくり方は次の4通り。なるほどー。

  • 分割塊製作法(頭、胴、手足などを個別に作ってからつなぎ合わせる方法)
  • 手こね法(ひとつの粘土塊から頭や手足を引きのばしてつくる方法)
  • 輪積み法(粘土ひもを積み上げてつくる方法)
  • 塑像法(木などの芯に縄を巻きつけ、粘土をかぶせてつくる方法)

大量の展示の中でいちばん気に入ったのは「かたこり土偶」です。縄文時代の女子(と決めつけちゃうが)も肩こりに悩まされてたんでしょうかね。「あ~、肩こった」と言う声が今にも聞こえてきそう笑。お顔がないのがとても残念。

[4] てらたんの右側面 [5] てらたん正面 [6] てらたんの左側面

ほぼ全身が残っている「てらたん」は、まず胴体と手足の長さがアンバランスだったり、同時に目に飛び込んでくる胴体の文様が雑だけどしっかり左右対称になっていたり、目がすんごい垂れ目だなーとか、胸とへその出っ張りに比して鼻がひく過ぎはしないか?とか、いろいろと気になる造形でしばし釘付けになりました。土偶たのしい。