トルコ記念館と船甲羅

2022年11月15日(火) 11:52

本&映画の紹介, 日本発信四方山話, 和歌山
TURKISH MUSEUM IN KUSHIMOTO
In 1890, a Turkish navy ship went onto rocks, which made over 500 Turks died. Thanks to the local people, about 70 Turks survived and went back to the country. In return, Turkish government helped Japanese to get out of Tehran during Iran-Iraq War in 1985. The strong bond between 2 countries became a movie, if you are interested. And the museum is now open to public to share the history and observe the exact rock reef which caught the navy ship.

楽しすぎる串本海中公園のある串本町は、本州最南端の小さな町です。なぜかトルコ記念館があります。

1890年9月、トルコ帝国の親善訪日使節団を乗せた軍艦「エルトゥールル号」が帰国の途中、和歌山県樫野崎(現:串本町)を通過する頃に台風に遭遇し、船が大破して沈没。乗組員600名以上が嵐の海に投げ出され、500名を超える死者を出すという世界最大規模の海難事故がありました。海に投げ出された乗組員たちの救助活動を行ったのが町の人たちで、これをきっかけに両国が強い絆で結ばれることとなったとさ。という史実を勉強させてくれる博物館です。このときの恩を返すが如く、1985年のイラン・イラク戦争時に、テヘランへ取り残されそうになっていた邦人300人を救うために、トルコ政府が飛行機を出してくれたんですよねー。そんな2つのドラマが何年か前に『海難1890』という映画になりました。興味がある人はそれを見るとよろし~。

エルトゥールル号が座礁した「船甲羅」と呼ばれる暗礁地帯を屋上から眺められます。写真奥中央で波しぶきがザッパーンとなっているあたりです。

館内の覗き窓を覗くと、座礁する船のイラストシールが窓に貼ってあって、まさにここです!というところがわかりやすくなっていました。大勢の命が奪われた現場を見て笑うのは不謹慎と知りつつ、わざわざシールつくって貼っているとかいうご親切に笑ってしまったっす。熊野那智大社の三重塔串本海中展望塔、そしてトルコ記念館と、覗き窓が多めの旅でしたな笑。