岡本太郎に挑む 小松美羽

2022年07月25日(月) 14:49

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MIWA KOMATSU TRANSPARENT CHAOS
This exhibition will have been held at Taro Okamoto Museum of Art, Kawasaki, till August 28th, 2022. Miwa Komatsu is a Japan's proud, a contemporary artist who could earn her place in history, like Taro Okamoto did, I believe. For her, creating a piece of work is a kind of Shinto ritual. The God beasts drawn by her look all vigorous and comical, which I really love.

6月中旬、あじさい山を見るために訪れた生田緑地で川崎市岡本太郎美術館へも寄る予定だったのですが、ちょうど6月下旬からはじまる企画展の準備中だったため入館を延期したんです。だって、なんなら岡本太郎の常設展よりも企画展のほうが興味深かったから。

その企画展がこちら

2019年にスウェーデンからわざわざロンドンの大英博物館まで見に行った『狛犬』の仲間みたいな作品たちがたくさんおられました。↓ は『山犬様 和になる』です。

見猿聞か猿言わ猿の山犬様バージョンは今年2022年になってからの制作のようです。カワイイ。

[1] 悪を見るな-山犬- [2] 悪を言うな-山犬- [3] 悪を聞くな-山犬-

彼女にとって、祈りとともにある作品制作は「神事」なのだそうです。『新・風土記』は2014年、出雲大社に奉納されました。

「死の先に、純粋な魂として平等に存在できる世界がある」という独自の死生観が彼女に見せる神獣の姿だったり、祈りのような「見えないなにか」だったりが、力強く描かれている作品の数々の中でもっとも記憶に残ったのはこちら『炎暑厳寒の門番を守護する三頭』です。

この三頭もそうですし、彼らの頭上を飛ぶ鳥たちもそうですが、彼女が描く動物たちは全般的にポンチっています笑。

[4] [5] [6]
  • [4] 修行から帰ってきた山犬様を迎える
  • [5] 神話は未来形
  • [6] 高野山で祈る人々を今も、これからも見守りつづけている山犬さまたち

表情も、フォルムも、視線までもが笑いを誘いつつも厳かで、見ていて飽きないし、癒やされます。“岡本太郎に挑む”なんてずいぶんと大きく出たな!と一瞬思いましたが、十二分に組み合えている。現代日本が誇る素敵なアーティストであることを再確認しました。同展は8月28日までです。生田緑地の奥のほうなのでアクセス最悪ですが、超オススメ。