森で見かけるやつ

2020年12月17日(木) 18:14

UXいろいろ, ヨーロッパ所々方々, Skåne, スウェーデン, マチとヒトの観察
A LESSON OF SURVIVAL SHELTERS
I am now pretty sure of that this is a safe shelter for those who happen to stay in the woods overnight, which is called "Teepee Survival Shelter." It's named after the dwelling, Teepee, of American natives. Swedes should be more familiar with the similar dwelling style of Sámi, called Lavvu. In the plain of Lapland, they may not be able to find an appropriate trunk to use as a pole, so they use 3 thick branches to make a tripod to support the whole. The Goahti, that is exhibited in Skansen, is more well-built dwelling of Sámi. I am now super curious to learn more about Sámi people and their life under extreme weather condition, but am wondering whether the trip to the north would be able to happen soon.

森で一夜を過ごさざるを得なくなったときに、寒さから身を守り、生き残るために即席でつくる「Teepee Survival Shelter」というのが、森で見かけるコレ↓の呼び名であることがわかりました。出典はこちら「森の避難所」であろうという仮説は正しかったということで。

アメリカの先住民が住居として使っていたとされる「Teepee」が由来らしい。支柱になってくれる木の幹のまわりに集めた枝を立て掛けてつくるだけなので、枝がその辺にワッサワッサ落ちているならかんたんに作れるということで、スウェーデンの子どもたちも森でのサバイバル術として学んでいるようです。

Wikipediaによると、スカンジナビア半島北部のラップランド地方に暮らす先住民族 Sámi(サーミ)の人たちも同様のテント風シェルター(ないしは一時的な住居)をつくるようですが(こちらは「Lavvu」と呼ばれる)、トナカイを放牧するラップランド地方の野っぱらの場合は支柱になる木がない場合も多いため、太めの枝3本をうまいことかみ合わせて三脚をつくったものを支えにするらしい。それらにたくさんの枝を立てかけてぐるりと囲みができたら、トナカイの皮(現代ならブランケット)を被せて夜でもあたたかく過ごせるようにすると。

さらに、中で暖を取るために即席の暖炉もつくり、そこでちょっとした料理もしてしまうようだからスゴイ。しかも、そうして中で火を使って煙をおこすことで、夏のラップランドの天敵である蚊を外に燻り出しているのだそうな。そのために三脚の頂点にはすこし隙間をつくるのがポイントらしいです。厳しい大地で生きている人たちの知恵はなにかとスゴイ。

ちなみに、Stockholm(ストックホルム)の野外博物館 Skansen(スカンセン)へ行ったときに見かけた Sámi の住居は Goahti と呼ばれるものです↓。

枝で三脚をつくるLavvuとはちがい、きっちり木組みをして、梁の役割を果たす枝も用いるのでより頑丈に、そしてより大きく作れるそうです。今は、Sámiのみなさんもふつうの家に住んでいるケースが多いのだと思いますが、現役でこんな暮らしをしている人たちもまだいるのかな? そんな彼らの暮らしっぷりを見学に行きたい。はるか北の地まで。行ける日は果たして来るのか?!