独自路線を行くロンドンの押ボタン箱

2019年09月16日(月) 18:13

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MAVERICK PEDESTRIAN SIGNALS IN LONDON
It was interesting to find different designs of the push-button for pedestrian signal in London. Very many countries including Japan have installed the "touch" style instead of "push," but the UK doesn't seem to change it. The newest version I found in Canary Wharf was a built-in signal and there was no signal set on the opposite side. The signal for pedestrian was set above the push-button box, facing to the car drivers instead. Umm, interesting. Does it work better for the prevention of traffic accidents?

Lund(ルンド)やMalmö(マルメ)で見かける横断歩道の押ボタン箱は、写真[1]のような形状をしています。指さしされている丸のあたりに触れると歩行者用の信号が変わります。およそ10年前のオーストリア旅行で見かけたものの進化系という感じですね。側面にある目の不自由な方のための情報提示も健在です。写真[2]は自転車用の押ボタン箱で、それらが設置されている様子が写真[3]です。

[1] Lundの押ボタン箱 [2] 自転車用の押ボタン箱 [3] 自転車用信号機の位置

自転車の信号機が道路の向こう側ではなくて、押ボタン箱のすぐ上に設置されているのがちょっとおもしろいところ。高さも低め。車の信号機と見間違えることのないようにっていう工夫なのかな?

[4] Londonの押ボタン箱 [5] Londonのさらに進化版 [6] 対岸に信号機がない!

そして、London(ロンドン)で見かけた押ボタン箱が写真[4]です。独自路線を行くデザイン笑。さらに、再開発を進めているCanary Wharf(カナリー・ワーフ)には最新のデザインのものが設置されていました(写真[5])。どちらも、横断歩道が今は「赤」であることが押ボタン箱を見れば分かるようになっていますね。写真[4]のものは「WAIT」と文字で、写真[5]の押ボタン箱は、もはや信号機を兼ね備えていて、歩行者が立ち止まっているアイコンが点灯して、赤であることを伝えています。これが青に変わると写真[6]のようになりますが、横断歩道を渡ろうとして前方を見てはじめて、横断歩道の向こう側に信号機がない!ことに気づきました。正確には、信号機がないのではなくて、信号機がこっちを向いていなかった。ちょっとビツクリ。斬新?!

押ボタン箱のすぐうえに歩行者の信号機があるにはあるけれど、それが対岸の歩行者ではなく、ドライバーのほうに向いて設置されていました。ど、どうなのコレ? 車の運転をするみなさん、どうなんですかコレ? 歩行者の信号が「青」のときは、ドライバーに注意を喚起することになって良い気がするけど、「赤」のときはかえって危ない感じがしない? 大都会ロンドンの歩行者、あんまり信号を守らないし。歩行者信号機が「赤」だから横断者はいないものだと決めつけて車がつっこんでしまうと危ない感じがするけどな……。いやしかし、今、改めて写真を見て気づいたけど、この道、自動車は一方通行だな。歩行者信号機が見える方向から車が入ってくることはない。んー、なんかいろいろよくわからんくなってきた。もう一度、観察しに戻らねばならないか笑。

最後に余談ですが、スウェーデンやオーストリアのものはずいぶん前から「タッチ式」が主流だし、日本でもボタン式からタッチ式へ徐々に移行しているようですが、ロンドンはボタン式をかえるつもりはないみたい。最新式のものもボタンでした。ロンドン……というか英国はなにかと独自路線であることを再確認した感じではある笑。