ゴールデンホールのモザイク画

2019年06月06日(木) 17:08

ヨーロッパ所々方々, スウェーデン
GREAT MOSAIC OF THE GOLDEN HALL
Last spot in Stockholm was the City Hall. Its blue hall (made of red bricks, though) is annually used for the Nobel Prize Banquet, as you may know. The golden hall on the second floor, which is used for the ball after the banquet, was covered by a great mosaic telling the Swedish history, and it looked just amazingly beautiful and each illustration looked so cute, even though there were some mistakes made by the young designer at that time. I strongly recommend to join a guided tour, as you would learn a lot of stories behind.

Stockholm(ストックホルム)最後の観光は市庁舎です。行く前はさほど乗り気ではなかった旦那がゴールデンホールのモザイク画に魅了されました。

[1] ストックホルム市庁舎 [2] 赤レンガだけどブルーホール [3] 市議会議事堂の天井画

Ragnar Östberg(ラグナール・エストベリ)というスウェーデン人建築家による設計の市庁舎は、設計当初から今にいたるまでずっと、市の職員がふつうに仕事をするために存在していて、今も常時300人以上の職員が働いているそうです。毎月第三月曜日には、市庁舎の一角にある議事堂(写真[3]は議事堂の天井画)で市議会が開かれていて、市民のみならず観光客ですらも議場の2階席から見学できるらしい。ということで、今度は第三月曜日ねらいで行ってみようとか密かに思っています。

エストベリは、イタリアのルネッサンス様式にならって中庭のある建物をつくりたかったそうですが、ストックホルムの気候に中庭はそぐわないぞ……と途中で気づいて予定を変更したそうな(もっと早く気づけ笑)。代わりと言ってはなんだがホールの壁を青く塗って開放感を演出しようと思ったけれど、赤レンガの壁が予想以上に美しかったから青く塗るのもやーめた(自由な建築家である)。でも、設計段階で「ブルーホール」と名づけちゃったし、ブルーホールのある市庁舎ができる!って大々的に知れ渡ってしまったから名前は予定どおりに「ブルーホール」にしよう!ってな感じで紆余曲折の末に赤レンガに囲まれたブルーホール(写真[2])が完成しまして、そこで毎年12月10日にノーベル賞受賞祝賀晩餐会が開かれています。

すこし前までは、2階にあるゴールデンホールのほうが使われていて、真上にあるキッチン(つまりゴールデンホールと同じ広さのキッチンがあるってことです)から専用のエレベータを使って晩餐会のお料理を下ろし、それを給仕係が受け取って、各テーブルに運ぶって流れになっていたそうですが、ゲストがゴールデンホールに収まりきらなくなって会場をブルーホールに変更したもんだから、給仕の難易度が格段に上がってしまった……とかいう歴史あり。それはそうと、そのゴールデンホールは晩餐会の後の舞踏会に使われていますが、ノーベル賞を取ってから社交ダンスを習うようでは遅いからノーベル賞を取る予定の人はダンスも習っておかないとならなくて大変ですね笑。

[4] キラキラのゴールデンホール [5] メーラレン湖の女王と世界 [6] 人の一生が描かれてる
[7] やっぱり表情が独特 [8] あー、頭が入らない…… [9] 横とズレまくり……

そしてゴールデンホールのモザイク画です。これがすごくステキ(写真[4]~[9])。金は全部本物で、使われているモザイクの数はおよそ1,800万枚。Linköping(リンシェーピング)生まれの若きアーティスト Einar Forseth(エイナール・フォルセッツ)がまだ20代のうちに抜擢されてこれだけのものを作り上げたそうですが、「あれ?頭まで入れられなくなっちゃった……」とか、「あれ?隣と合わなくなっちゃった……」みたいな失敗も実はあちこちにあっておもしろいです(写真[8][9])。絵の雰囲気も北方民族博物館で見た民芸品のテイストに通じるものがあって、細かく見るとかなり楽しいです。あー、行って良かった。