2018年12月の読書記録

2019年01月08日(火) 19:38

本&映画の紹介

12月は、箱根本箱での2泊3日があったおかげで楽勝の二桁。さらに東京からの帰りのフライト、アイスランド旅行とゆっくり読書を楽しめる時間がたっぷりありました。幸せでした。小説が多すぎかな……とも思ったけれど、17冊中7冊だから許容範囲です。こうして並べてみると、最近「木」が気になっているらしきこともわかる。スウェーデン暮らしの影響か笑。上橋 菜穂子のデビュー作『精霊の木』が面白かった。ヴィヴェカ・ステンのシリーズが生活の参考になるので続きは英語で読んでみようかなー。

反省するとしたら、英語の本が一冊もないことである。スウェーデンにいながら、日本語に浸りすぎ。2019年は英語割合を増やすぞ。そして、スウェーデン語の絵本くらいもなんとか一冊! ここにシレっと目標書いておこう。


読んだ本の数:17
読んだページ数:4232
ナイス数:103


あすなろセレクション 木を植えた男あすなろセレクション 木を植えた男
フランス人作家 ジャン・ジオノが、生涯をかけて追求した大地と人間の関わりの問題を、エルゼアール・ブフィエという男の生涯の物語として綴ったしみる物語。思わぬ森が突然出現するわけはなく、森が森たるまでには長い時間が必要で、でも、見ようとしない人の目にその経緯は写らず、だから自然に対する敬意が失われてしまうのだなぁ。破壊することに抵抗を覚えない人が増えてしまうのだな…。静かに、しかし重たく伝わってくるものがありました。
読了日:12月04日 著者:ジャン ジオノ


新しい分かり方新しい分かり方
佐藤雅彦さんの本には、いつも助けてもらっています。ヒトの認知の仕組み、認知が歪む原因を、身近に感じさせる例で分かりやすく教えてくれる。必ずしも身近な例とは言えないものも実は結構混じっているけど、身近に感じさせるってあたりがホント絶妙。逆さに読むのとか、桃太郎とか、ティッシュの箱の対角線とか、活用させていただきますわ。この本も、推薦図書に追加確定なり。
読了日:12月04日 著者:佐藤 雅彦


サムロイドのもっと「考える」パズルサムロイドのもっと「考える」パズル
朝っぱらからの頭の体操がキツイのか、単に加齢で頭がかたくなっているのか、はたまた風邪で考える気力がないのか、単に発想力が乏しいのか、まー、色々と言い訳は思いつくけれど、たまにこういうパズルに真剣に取り組んで、できない自分を自覚するのがいいですね。お題の意味を理解するのも大変という問題もあり、あ、英語が分からないと辛いものもある。とにかく、結構難しいので気力体力両方あるときにどうぞ。
読了日:12月05日


木をかこう (至光社国際版絵本)木をかこう (至光社国際版絵本)
ずーっと気になっていた一冊。「へたではずかしいから、かかないというひと」、それわたし。でも、ABCは書ける。ならYも書ける。ってことは木も描ける。なるほどねー、って、ムナーリさんに言われたら描けそうな気がしてきたよ。描かないけど笑。まずは観察かな。スウェーデンの家に帰って、庭の木をゆっくり観察する時間を持とう。こないだ切られちゃったけど笑。我が家の庭にはどんな木があったかな? 思い出して描けるくらいにしっかり観察しよう。でもたぶん、春が来てから……だな。
読了日:12月05日 著者:ブルーノ・ムナーリ


精霊の木精霊の木
デビュー作だそうな。1989年の刊行。約30年前ってことか。上橋さんが当時思い描いた未来の地球と人類の姿にはまだたどり着いていないけど、そう遠くない将来こうなっていてもおかしくないと思わせる未来人の生活が描かれていました。そのとき人類は地球ではない星で、さほど変わりのない生活を送っていて、そしてやっぱり同じ轍を踏んで、懲りもせず過ちを繰り返そうとしている。反省させられる物語でした。
読了日:12月05日 著者:上橋 菜穂子


ハリネズミの願いハリネズミの願い
「ぼくはヘンで恐怖をかきたてて孤独で自信がない。ぼくにはハリがあって、それでもだれかにあそびに来てほしい。でもやっぱりだれにも来てほしくない!」って、気持ちわかるわー。わたしにはハリはないけど自信もない。招待して誰も来てくれなかったら…と思ったら招待できない。でも頑張って招待したら、カバやクジラに家を壊されたり、キリギリスに身ぐるみ剥がされたりするわけで、最悪ぅー。でもリスが来てくれれば、たった一人来てくれればそれでもう満足だったり。あー、マジで気持ちわかる。切ないけど、楽しいハリネズミの妄想でした。
読了日:12月05日 著者:トーン テレヘン


訳せない日本語―日本人の言葉と心訳せない日本語―日本人の言葉と心
結論から言うとちょっと説教じみているけど笑、英語(外国語)をきちんと日本語にしよう(あるいは逆)と思ったら、まず母国語のほうをしっかり理解しないとならない。若かりし頃、通訳目指して勉強を始めたときに先生に言われたことをはっきりと思い出しました。それと、日常語とおもっている表現の中に仏教語に由来するものが実に多いということ。日本語を話す以上は、知らずに仏教に触れているということなんだよな、というのも忘れがちなことの一つ。これからも日本語の本をたくさん読もう!
読了日:12月06日 著者:大來 尚順


太陽をかこう (至光社国際版絵本)太陽をかこう (至光社国際版絵本)
「木をかこう」と同じように、太陽の描き方を教えてくれるに違いない!と手にするも、アプローチが全然違って、むしろ嬉しい驚き。描き方の習い方や教え方もひととおりじゃないんだなって。木では、一つのルールをまず身につけるべしと教える。太陽では、その見え方は状況や文脈によって変わるのだから、描かれ方だって違うはずだと教える。うーーーん、深いぞ、ムナーリ先生。でも共通するのは、やっぱり観察することがまず大事ということ。最初のステップはそこで、揺るぎない。
読了日:12月06日 著者:ブルーノ・ムナーリ


夏の陽射しのなかで 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕夏の陽射しのなかで 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕
ヘンリクがマジでク〇なんですけども、こんな男尊女卑まっしぐらな男がほんの10年前のスウェーデンに普通に存在したということなんだな。いや、今もいるのか?そしてゲイの登場。ゲイを絡めた愛憎劇が真相とは、気づくまでちょっと時間かけてしまったわい。スウェーデンのLGBTはどんな感じなのかな?ぜんぜん友だち作れる状態にないから、そういうところの実態はいまだまったくわからない。しかし友だち作るなら、優雅にヨットレースを楽しむ人種も魅力的か…。人間関係ドロドロしてて大変か?ま、その前にもっと外出しよう笑。
読了日:12月07日 著者:ヴィヴェカ・ステン


タッチ もうひとつのラストシーン (小学館文庫)タッチ もうひとつのラストシーン (小学館文庫)
機内で一気読み。子どもの頃に繰り返し読んだ漫画の、小説版だと?しかも孝太郎目線だと?で、あっさりポチってしまった。達也のことを、孝太郎が少しずつ受け入れて、認めて、愛するようになっていく様子が描かれていました。須見工の彼とその妹がぜんぜん出てこないところが良かったわ。でも原田はチラリとカッコよく登場。そこもイイ。漫画より好きかも。いや、漫画読んでないとダメだって。いや、どうだ? とりあえずわたしは、もう一度漫画を読みたくなりました。でもガマンして、小説の余韻に浸ります。
読了日:12月09日 著者:青木 ひかる


煌めく氷のなかで 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕煌めく氷のなかで 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕
100年前には、子どもを虐待する親がいたんだね。それが今や拳骨ひとつで逮捕されるレベル(らしい)。1月28日は、その後の天候を決めると言われる“カールの日”というらしい。“アポテーケット”は薬品類の専売公社だったのか。酒類専売のシステムボラーゲットの親戚。あと、スウェーデン警察で本部長クラスに出世するには法学の学位が必要と。スウェーデンの知識を得るのに、ホント役立つ小説である。ヘンリクは引き続きク〇。別れる決心ついておめでとう>ノラ。トーマス、意識取り戻してー。そして続きは未翻訳。残念すぎる。
読了日:12月11日 著者:ヴィヴェカ・ステン


とんでもない死に方の科学: もし○○したら、あなたはこう死ぬとんでもない死に方の科学: もし○○したら、あなたはこう死ぬ
最初の「旅客機に乗っていて窓が割れたら」が強烈すぎてイイ。しかも死なないのか、機長。飛行機に乗るたびに思い出しそうだけど、最近は通路側を取るようにしているから窓にはまるのは私じゃないな。エレベーターの落下もキツイ。万が一のときは横になるべし…というのを万が一のときに思い出せるかどうかが微妙だ。できれば、不運にも実際に体験した人がいる話に絞ってほしかった。太陽の表面に立つとか、コンドルに育てられるとか、「科学」に寄せるための空想系がちょっと邪魔。でもまー全般的には面白かったです。
読了日:12月12日 著者:コーディー・キャシディー,ポール・ドハティー


ある奴隷少女に起こった出来事 (新潮文庫)ある奴隷少女に起こった出来事 (新潮文庫)
ほんの200年ほど前、人が人を所有する時代があったことを後世に伝えてくれる物語。自分と子ども達のために懸命に抗い、道を切り拓いた女性の人生の記録。逃げずに闘う道を選ぶのはとても勇気のいることだし、周囲にかけてしまうかもしれない迷惑を思うと、なかなか踏み出せないのが現実だと思う。それでも彼女は、何度も挑戦的な決断を下して生きた。立ち上がることすらできない屋根裏で、6年とか7年とか、単位が「年」なのが驚愕の事実。人類が同じ過ちを繰り返さないことを祈るしかない。
読了日:12月14日 著者:ハリエット・アン ジェイコブズ


Web制作者のためのUXデザインをはじめる本 ユーザビリティ評価からカスタマージャーニーマップまでWeb制作者のためのUXデザインをはじめる本 ユーザビリティ評価からカスタマージャーニーマップまで
たぶんすごく良い入門書。「たぶん」というのは、諸々わかったうえで読んでいるので、UXデザインを文字どおり一から始めようと思う読者にとってどれほどの手引きになるかは私目線ではわからないという意味で。ユーザビリティ評価から始めるのは、人間中心設計のプロセスに反しているように一瞬思うけど、学びの順序としてはたしかに悪くない。いきなりユーザー調査に挑戦するよりハードル低いと思う。「Web制作者」にターゲット読者を絞っているからあり得るアプローチかもね。いずれにしても調査と評価は両方できるようになってほしい。
読了日:12月17日 著者:玉飼 真一,村上 竜介,佐藤 哲,太田 文明,常盤 晋作,株式会社アイ・エム・ジェイ


最後の忠臣蔵 (角川文庫)最後の忠臣蔵 (角川文庫)
年末なので笑。今夏、泉岳寺に立ち寄った縁で忠臣蔵を改めて読んでみようと思い、あまり深く考えずに選んだ本書でしたが、討入本体の話じゃなくて、その後の物語であった…。死を覚悟して臨んだ討入の日。死闘をくぐりぬけた寺坂吉右衛門に対して「生きよ」と命じる大石内蔵助。鬼以外の何ものでもない。尊敬する人への忠義を生涯かけて守り抜く姿に痺れました。槇と添い遂げさせてあげたかった、ホント。それに、最後の最後は瀬尾孫左衛門の物語になっちゃっててビツクリしたぞ。あんまりじゃないか笑。吉右衛門、お疲れさまでした。
読了日:12月24日 著者:池宮 彰一郎


人がうごく コンテンツのつくり方人がうごく コンテンツのつくり方
「0から1は生まれません」という表現が何度か出てきたのだけど、まさにそうなんだよなー、調査を設計したり、実施したりするときの意識の持ち方と通じるなー、と。「細部はただの蛇足です」……理由がなければね。というくだりも、調査を教えるときにちょっと使わせてもらおう。「俺が言ったヤツじゃーん」と著者は思うかもしれませんが、お許しください。尊敬しています(笑)ってコピペ笑。「締め切りは救い」という言葉も深いな。遠まわりだけど、実に参考になる一冊でした。一年の締めに満足。
読了日:12月28日 著者:高瀬 敦也


キッド (講談社文庫)キッド (講談社文庫)
気楽な一冊と思って読み始めたら、内容キレキレだった笑。ビーバップハイスクールの著者さんが小説も書いていて、近頃評判らしいってので読んでみたけど、麒一がトオルとヒロシを超えるワイルドでビビらないスゴイ男だった。まだ弱冠二十歳か。ヤクザ終始押され気味。最後に出てきた元刑事あっさりやられ過ぎ。人質にするならドド子じゃなくて、タバコ屋の孫娘だろ?と一瞬おもったけど、ドド子も良い味だしてたからいーか。そういうわけで、とても愉快な娯楽小説でした。
読了日:12月29日 著者:木内 一裕