箱根本箱のいろいろ

2018年12月15日(土) 20:17

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EXPERIENCE AT HAKONE HONBAKO
It is normally nice to have your own open-air bath on the terrace, but for this hotel, a footbath with a nice table and chair could be better. I loved the PIN lock of the door, because I often had to come in and out to look for books. I disliked, however, the selected books by a novelist prepared in my room, because they didn't attract me at all. It could be super nice if they were customized for each guest.

客室は広々としていて、ゆったりしたテラスがついていて、そこには温泉露天風呂もあって、新規オープンの箱根のお宿としては、ぶっちゃけ「こんなもんかな……」というのが感想です。

露天風呂付の贅沢な客室はキライじゃない。むしろ好き。でも、ここ箱根本箱の場合はなくても良いのではないかと思った。ロビーから持ってくる紙本を、お風呂につかりながら読むわけにはいかないしね。しかし、その存在が料金に反映していると思うともったいない……という庶民の銭勘定が働きまして、結果どうしたかと言うと、いくぶんか座り心地のマシな部屋の椅子を持ち出し、風呂椅子をテーブル代わりにして、お風呂を足湯にしてみました。贅沢な足湯だなぁー笑。大浴場もあることだし、部屋のテラスにはいっそのこと足湯につかりながら読書のできる環境を整えてくれたほうが嬉しかったかも。

[1] テラスの露天で足湯 [2] 大浴場もあります! [3] 暗証番号式ロックがイイ

ちなみに、客室の設備でいちばん良かったのは、暗証番号式のドアロック。本を探しに行ったり、戻しに行ったりする分、ふつうの温泉旅館のときより部屋の出入りが増える。そんなときに、いちいち鍵を持って出るのはおそらくかなり煩わしい。もう一歩ふみこんだサービスをするとしたら、ホテル側で指定した暗証番号を客に伝えてそれを覚えることを強いるのではなく、チェックインのときに客自身が覚えやすい暗証番号を指定できるようにしてくれると、意味を持たない4桁の数字を「覚える」負荷が減って一段と過ごしやすくなることでしょう。

あと、客室には、とある著名人が選書した本が揃えられていました。わたしの部屋には、芥川賞作家の羽田圭介さんによる「人生で成功をおさめたい時に読む本」が7冊ばかし並んでいましたが、これらがまったく響かなかった笑。とりあえず自分の本(『成功者K』がありました)はないだろ……というのと笑、今が自分にとって「人生で成功をおさめたい時」ではぜんぜんないというミスマッチ。こういうところは残念だよなー。いわた書店の一万円選書とまでは言わないけど、客それぞれの読書嗜好を事前に聞いて、それに合わせてオススメを並べておくくらいのことをやってくれたら感動しますね、きっと。まー、意外な出会いにつながる可能性にかけたこの仕組みのほうが、スタッフの負担も軽くて済みますですけどね。とりあえず、連泊の場合は、清掃のときに入れ替えたり、足したりみたいなこともできそうでない?

[4] 西加奈子さんによる選書 [5] 山崎ナオコーラさんの選書 [6] 辻村深月さんによる選書

著名人による選書は、客室以外にもあちこちにあって、個人的には、西加奈子さん、山崎ナオコーラさん、辻村深月さんの選書がイイ感じでワクワクしました。今後の本選びで参考にさせてもらいしょ。