ドアはどう動くかを見せる

2018年11月21日(水) 19:08

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HOW THE DOOR WOULD MOVE
Doors are heavy in Sweden, probably because it's cold in winter. It is pretty normal to put a note saying "pull" or "push" around the door knob to let users know, but I found a better design in Helsingborg. These dots on the floor are saying how the door would move when you opens it, which would perfectly work and I love that elegant communication between the context and its users, though it only works when the door is transparent.

スウェーデンに来てから、ドアを押すべきか、引くべきかで悩むことが多くなりました。寒い国なので、基本的にドアは重い。冬の寒風を屋内に入れないために、かなり重い。なので、押してみて動かなくて、引いても動かなくて、結局どっちよ?と思ったりとか、押したり引いたりさんざん迷った挙句に自動ドアだった…という場合もある笑。自動ドアの場合、近寄れば開く場合と、脇にあるボタンを押して開ける場合とがあって、これまた慣れないので迷うのだった。

で、こちらのドアです。日経ビジネスでも記事になっていた失敗博物館の入っているHelsingborg(ヘルシンボリ)のカルチャーセンターで見かけました。

[1] 「押す」を伝えるシール [2] ドアは開けるとこう動く [3] 押せば良いことがわかる!

取っ手の少し上あたりに写真[1]のようなシールが貼ってあって、「押す」べきことが記されていました。ま、これは普通かな。こうやって後付けで人の認知を支援しようとするのも普通。それよりも、ドアの向こうの床面に記されている、ドアを開けたときにドアがたどるであろう軌跡に注目ですよー(写真[2])。これはなにげに、ドアを「押す」べきことがわかりやすい!

こうしてドアの動きを、動かす前に見えるようにしてユーザーの認知を助け、正しい使い方をさりげなく教えている感じがとてもエレガント。後付けデザインだとしても素敵だと思う。扉が透明な場合にしか機能しないけどね。