手頃な値段の素泊まり宿

2018年01月23日（火） 12:30

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 兵庫, 泊まるコトコロ
REASONABLE PRICE, MINIMUM SERVICE
Kinsui, a traditional Japanese inn located in Kinosaki, Hyogo prefecture, had renovated an old building to provide guest rooms with reasonable price, but minimum service. The room itself was pretty well designed, especially the toilet location was unique. Any additional services require some extra fee, but the bed sheet for the 2nd night was free, though I prefer receiving an extra bath towel instead of a bed sheet. It may need some user research to satisfy guests.

城崎温泉にある錦水という温泉旅館が別館を改築して、気楽に泊まれる素泊まりの宿を作ったという話を雑誌で見かけて、年末の旅行に組み込みました。コストを最小限に抑えて、低料金で“寝床”を提供することを目指しているそうです。その名も街のねどこ。しかも客室のデザインがなにげにオシャレ。一段高くなった畳敷きの向こう側、窓際にデスクのある客室タイプAを予約しました。畳敷きを中央に配置することで部屋が手狭に感じられはしますが、仕切りのおかげでエアコンの風がもろに降り注がないというメリットもあったように思う。

部屋の作りでもっとも興味深かったのは、トイレがドアの向こう側、廊下側にあるということ。各部屋専用のトイレがドアを出たすぐのところにあるのです。部屋のドアを出て、トイレのドアを開けないとトイレに行きつかないので、アクセスは少し悪い。そして寒い。でも、たとえば友達同士で宿泊するときに、さほど音を気にせず用を足せるというのはちょっと気が利いているかもしれません。

[1] 窓際にデスクのあるタイプA [2] トイレはドアの向こうにある [3] カニづくし握り美味でした

低料金の素泊まり宿を実現すべく、テレビや冷蔵庫といった設備は客室に設置せず、色浴衣やバスタオルも有料での貸し出しです。本館のお風呂も使わせてくれません。でも、城崎温泉の外湯めぐりパスポートが料金に含まれているので、二食付きの旅館に泊まっているお客さん達が夕食を食べる頃合いや朝などを狙って外湯を巡れば、少しだけ混雑を避けられます。食事は街のお店へ行きます。お寿司屋さんでカニ三昧の握りをいただきました。お風呂上がりには地ビールのお店へ。城崎温泉でも雨三昧だったので、外湯めぐりがちょっと億劫でしたが、でもこんな街の楽しみ方をして欲しい！と思っているであろう通りに楽しんできたつもり。読書もたくさんしたしね。

手頃な値段の素泊まり宿。泊まってみてわかったのは、客層がそれなりだということ。夜、騒々しかったです。あと廊下の足音もうるさい。それと2泊目用にとご丁寧にシーツの替えが用意されていたのですが、どちらかというと、シーツの替えよりバスタオルの替えのほうが嬉しい。外湯をめぐるたびに、バスタオルは半渇き…ってことは、ね。三日目にもなればあまりよろしくないカオリがしてくるというものですよ。ちょっとだけでもリサーチして改善すれば、きっと素敵な素泊まり宿になることでしょう。でもたぶん、再訪することはない…。