『UXライティングというビジネス』もうすぐ刊行

2024年11月18日(月) 18:29

UXいろいろ, 本&映画の紹介, リサーチャーの知恵袋
BRIDGING USERS AND BUSINESS: A NEW UX WRITING GUIDE
Earlier this year, I applied to translate a book for the 'A Book Apart' series, published by Mynavi under the supervision of UX Days Publishing. Despite a busy schedule with translation and research projects, I completed "The Business of UX Writing". The book highlights how UX writers can deliver value by aligning user needs with business goals. It’s essential reading for UX professionals and stakeholders alike.

今年の春に紹介した『最善のリサーチ』はみなさん、お読みいただけましたか?

UX Days Publishingの監修でマイナビ出版から出ることになっている『A Book Apart』シリーズの翻訳者を募集しているのを見かけ、勢い余って応募したのも春ごろのことでした。だって、今年前半ぜーんぜん仕事がなくて、「いよいよ引退か……」と思っているところだったから笑。

そうして初夏が訪れ、担当する本が決まって翻訳を始めたころになって調査案件の問い合わせが入ってくるようになり、「翻訳、引き受けなければよかった……」と思いつつモリモリ翻訳していたのがこの夏。そして秋になり、年のはじめにボケっとしていた分を取り戻す勢いで調査の仕事が山盛りになり、てんてこ舞いのところに校正原稿があがってくるという状況が今。

というわけで愚痴はこのくらいにして、わたしの翻訳本(たしか)5冊目となる『UXライティングというビジネス』のご紹介です。

UXなんちゃらに時間とお金をさんざんつぎ込んだ挙句に、投資対効果が低すぎてビツクリしたな~、もう!ってなってるステークホルダーが実はけっこういて、「もうUXやめよう」とか「やっぱりマーケティングだ」とかなっちゃってる企業がたくさんあるのではなかろうか? でもそれは、目標設定をしっかり行い、取り組みの成果を測るための適切な指標を決めてから先へ進むという段取りを丁寧に踏まなかったことにこそ失敗の原因があります。ユーザーの方向ばかりを向くのではなく、ビジネスにも意識を向けて、ユーザーとビジネスの双方が喜ぶ結果を取り持つ働き方をしないと「UX」を肩書きの一部とする人は評価されません。

本書が読者として想定するのは、まず「UXライター」や「コンテンツデザイナー」といった肩書きでマイクロコピーを書くことを仕事にしている人たち。頼まれたコピーを書くだけの、自転車操業的な働き方を脱する方法やそれを実現するための視点を学べる一冊になっています。

「UXライターを雇ったらなんか良いことあるの?」と、その価値に半信半疑なエライ方々にも、有意義な読書となることをお約束します。どんなマインドで、どんな取り組み方をしてくれるUXライターを探すべきなのかがわかるはずです。

UXライティングの専任者を置いている企業は、日本ではまだまだ少ないのが現状だと思います。でも、ユーザーがプロダクトやサービスと接する部分の言葉づかいがユーザーの体験を左右するのは間違いありません。UIのデザインや評価を担っている方々にも参考になることが詰め込まれた一冊です。UX界隈のみなさんの本棚に、ぜひ追加してください! Amazonで予約受付中!