展望台からタウシュベツ川橋梁

2022年06月28日(火) 14:21

日本発信四方山話, 北海道
VIEW OF THE ARCH BRIDGE FROM OBSERVATORY
If you fail to get a key or cannot join a tour, you can get to the observatory to enjoy a distant view of the bridge. The region is a habitat of the brown bear, so you can be seriously danger if you don't follow the rule. We saw some careless tourists who didn't even carry a bear bell. Well, Higashi Taisetsu Nature Center is a must for those who love insects. Naitai Highland Farm is also a nice stop-by to enjoy the view of the Tokachi field.

タウシュベツ川橋梁へのツアーはほとんど諦めていたんです。だから、タウシュベツ展望台から眺めるだけで我慢しようと思い、空港から直行しました。空港から直行だと2時間くらいかかります。

展望台から精いっぱい寄って撮った写真がこちら。

まったくズームせずに撮った写真がこれ。

つまり、かなり遠くに小さく見えるだけなので、やっぱり近くまで行きたかったぞ!と気持ちモヤモヤしてきます。そんなモヤモヤを払拭できず、自力で無理やり行く強者がいることをツアーの道中で確認しました。

林道へのゲートはたしかに鍵がかかっているのですが、二輪車や徒歩であればすり抜けられるくらいの隙間があるんです。熊鈴も持たず呑気に歩いているカップルが実際にいて、ガイドさんは呆れ顔でした。町のレンタサイクルで来ている外国人もいて「タウシュベツ川橋梁へは行かないようにと注意を受けているはずなんですけどね……」とぼやいてました。ガイドさん曰く、「自転車ならいざという時も逃げられるだろう」と油断する人が多いが、ヒグマは時速60キロくらいで走れるので、山道では絶対に追いつかれると思ったほうが良いと。さらに自転車の場合、静かに近づきすぎてしまい、熊にも逃げる余地を与えず、出会い頭の遭遇になる恐れが高いそうな。熊も、人間と遭遇して良いことないとわかっているので、先に気づいて姿を隠してくれる場合がほとんどなのだそうです。だから、熊鈴が大事。ここに人間がいるよとアピールしながらこっちも慎重にふる舞えば、熊のほうから隠れてくれる。そうやって互いの間合いを取り合っていかないと事故が起きてしまうというわけです。油断した観光客が熊に襲われて……みたいな事故が起きてしまうと、ツアーはもちろん、橋へのアクセスを完全に禁ずるような措置もしなければならなくなるだろうから、観光客はルールとマナーを守らなければなりません。

と言いつつ、見たい人は早めに行ったほうが良いという話も。これもガイドさんからの受け売りですが、橋は水に浸かることで50倍だか、100倍だかのダメージを受ける計算になるそうです。つまり毎年水没することで50~100年分の劣化が進むということです。1960年ころから毎年水没しているので、少なく見積もっても約60年×50=約3000年分の劣化を経た状態にあるのが現在のタウシュベツ川橋梁です。

写真を見てわかるとおり、すでにいつ崩れてもおかしくないアーチがありますし、太くて頑丈そうに見える柱の部分がボキッといってしまう可能性も少なくないとか。そんな一部崩落したタウシュベツ川橋梁は、それはそれで見応えのある絵になるのかもしれませんが、アーチ橋としてかろうじて原型をとどめている姿を見たければ早く行ったほうが良さそうです。

余談ですが、ツアーの集合場所からほど近いところにひがし大雪自然館というモダンな建物がありまして、そこの昆虫の標本がすごいので、糠平まで行ったらぜひ寄ってみてください。

あと、帰り道にはナイタイ高原牧場です。「ナイタイテラス」から十勝の景色を堪能し、ソフトクリームを食べるというのが鉄板ルートかと。

ナイタイテラスまで登る時間がなければ、「道の駅かみしほろ」でも良いかも。ふるさと納税で毎年1億とか寄付金を集めてしまう上士幌町に新しくできた道の駅です。