白えび漁観光船でお勉強
2022年05月24日(火) 14:40
UXいろいろ, 日本発信四方山話, 富山, 食べるモノコト- ON BOARD A SHRIMP FISHING BOAT
- You need to get up early to get on board at 5am, but it's worth all the effort to learn about the sustainable fishing which the fishermen in the region are trying to achieve. They decided to be a big one team not to compete but to save the shrimps in Toyama Bay from extinction and keep the way of living for themselves. This tourist boat is also a source of income and a way of sharing their efforts with shrimp lovers. The super fresh transparent (not white!) shrimps are available on board, and the heated one by microwave oven was also delicious!
新湊の白えび漁師さんたちは、持続可能な漁業を実現すべくさまざまな取り組みをしています。2班に分かれて一日交代で出漁し、総漁獲量を抑制することで資源枯渇を未然に防ぐ努力をしたり、漁船同士の競争を防止するために全漁獲を取りまとめ、休漁船を含む全8隻で均等に分配したり、いずれもわたしの大好きな白えびが富山湾から姿を消すような悲劇を防ぐと同時に、白えび漁に携わる人たちとその家族の生活を維持することがねらいです。お給料も船員全員一律だそうですよ。新人もベテランも関係なし。でも、海に出るのは命がけなので船上では厳しい怒号が飛び交うことも少なくないとか……。あと、トイレ問題があるので、女性漁師はいないようです。
さて、そんな白えび漁を間近で見学するツアーがありまして(今年の運行は4月25日~9月下旬らしい)、朝5時集合とか言われますが、歳のせいか最近早起きがまったく苦ではなくなってきたのでぜんぜん余裕でした。しかも観光客はわれわれ2人だけだったので、質問し放題。わーい。ということで、勉強してきたことを書きます。
白えびの住み処は富山湾の海底谷、水深200~300メートルのところだそうです。巨大な底曳網を白えびの群れがいそうなところへ沈め、そのときの風や潮の流れから曳航する方向や速度を判断し、30分ほどかけて群れが網の中へうまいこと落ち着くのを待ちます。下の写真は網を入れる前の状態です。
親方の合図で網上げ開始。上の写真は網を上げている途中です。網の上がってくる船首から身を乗り出して、網の絡まりを解いたり、折を整えたりして、次の漁に備えた準備もしてしまうという効率重視の漁法です。網が海中でキレイに広がってくれないと漁になりませんもんね。網に穴があってもダメ。漁師さんたちは細かな網の目を丁寧に補修するような仕事もするそうです。手先が器用じゃないとできない仕事。
隣の船が水揚げする瞬間を見せてもらいました。昔はもっと大漁だったそうですが、素人目には十分な漁獲量に見えました。4隻の船が3回ずつ水揚げをするルーチンが基本らしいので、単純計算でこの12倍くらいが一日の漁獲量ということですね。そんなに獲っても大丈夫なんだ……。海の幸、ありがたい。
船を横付けして、水揚げの一部を受け取りました。
水揚げ直後の白えびは透明! お頭を取り、殻をざっくりむいてその場で食べさせてもらいました。これはウマすぎる!!
「こっちも食べてみて!」と船上でレンチンした白えびもいただきました。これも激ウマー!!!甘みが増してるじゃーないですか。
食べたり、写真を撮ったり、忙しくしているうちに船は港に戻りまして、競りの様子を見学です。続々と売れていく。白えびは鮮度が命なので(他の魚もそうじゃないかと思うけど笑)、時間とか決まっていなくて、港に届いた直後にどんどん競りにかけられていくそうな。