繋がる本棚@自由丁
2021年04月30日(金) 17:19
UXいろいろ, 本&映画の紹介, 日本発信四方山話, 東京, マチとヒトの観察- PASS THE BOOK!
- This is an unusual book store in Kuramae, so-called Brooklyn in Tokyo. It sells only 3 books, though it has a lot more books on the shelves. These books are used one left by somebody with a letter. You can bring your favorite, or recommending book and exchange it with the one on the shelf. As I'm still camping out and the books I now have are all unread books, but I have one book I can leave here! My own book!! I picked up "The Encyclopedia of Parasites" which sounds creepy, but looks beautiful book. And left a message for someone who might be interested in "user research" I wrote about.
「東京のBrooklyn」と称されるオシャレタウン蔵前が徒歩圏内です。中にはひとつくらいオシャレ本屋があるだろう!と信じて軽く検索して見つけたのがこちら「自由丁」でした。
下調べをせずにぶらりと行ってみたら、「販売している本はこちらの3冊だけなんですよー」という驚き発言に迎えられました。その中の1冊は「弱い文脈」でつながっているお店でしか販売しないという『CONTEXT DESIGN』。自分の読書記録をチェックしたら、2020年2月にこそっとラスト一時帰国したときにたまたま見つけて、スウェーデンで読んで、モヤモヤが収まっていないことを思い出しました。スウェーデンからの荷物が到着したら再読決定です。
閑話休題。
自由丁のメインコンテンツは「一年後の自分へ送れる手紙」だそうです。なるほど……。それにはとりあえず興味なし笑。興味を持てないのは、その日がなんということのない日だったからかな? お店の人が言うように「誕生日や記念日など、節目となる日を迎えたとき」に、来年の節目の日に向けて、自分へ手紙を書くというのだったらあり得るかもしれない。今年の誕生日に来て、50歳を迎える来年の自分に手紙を書いてみようか?(うーん、たぶんやらない笑)
それにしても、代金を受け取って手紙を1年間「預かる」ということになるわけで、絶対にお店を潰せない(いや、潰れちゃったら仕方ないけど笑)という気合いの必要なビジネスモデルですね。でも、そこまでやるっていう気合いを入れたならいろいろと広げられそう。「一年後の自分への選書」とかどうかな? 来年の今ごろにはこんな本を読んでリラックスできるようになっていてほしいとか、こういう本を読めるくらいに成長していたいとか考えながら選書する。あるいは、選書するところはお店に託してしまうのも面白いかも。そうすればまだ発売前の本も候補に入りますし。忘れた頃に本のサプライズプレゼントが届くのは本好きにはたまらいのではなかろうか。
いかん。勝手に妄想を始めてしまって肝心の「繋がる本棚」の紹介になかなかたどり着かない笑。
販売しているのは3冊だけ!と言いつつ、本棚には本がたくさん並んでいるのでどういうことなのだろう?というのが事情を知らない客が抱く疑問だと思います。わたしももちろん。で聞いたところ、そこに並んでいるのは「交換できる本」なのだそうな。550円の「繋がる本棚使用料」を払い、自分の持っている本、お気に入りの本を置いていく代わりに気になった本を持ち帰るという異色の本屋。なるほど……(二回目)。しかし、現在わたしの手元にある本は、仮住まいにも関わらず我慢できずに買ってしまっている読みたい本(つまり未読)。手放してしまえるのは……出版社さんから何冊かいただいた自分の本だ! 念のため、自分の著作を持ち込んで良いかどうか店主さんに確認したら、全然OK!とおっしゃるので、後日持参しました。
ここでしか出会えそうにない、しかし素晴らしい装丁の一冊、目黒寄生虫館が監修する『寄生蟲図鑑』と交換してもらいました。内容はグロイけど、装丁が美しいのよぉー笑。
ビジネス書やマーケティングの棚を目指してふつうの本屋に来る人とはちがう、「ユーザー調査なる仕事があるんかー、へぇ~」って言うような人に繋がっていくと嬉しいです! 誰かに引き取ってもらえたかどうかはお店のInstagramで公開しているそうな。いつか、誰かの手に渡る日が楽しみ(死蔵書とならないことを祈る)。