森にイノシシ現る

2018年08月20日(月) 19:43

ヨーロッパ所々方々, Skåne, スウェーデン
BEAUTIFUL WILD BOAR IN THE WOOD
At the north edge of Skåne, Wanås konst 2018 is now going on, where you can enjoy walking a vast wood with many interesting installations blending in with the surroundings very well. All the arts must be with a focus on site-specific installations. I loved the beautiful wild boar suddenly appear in the wood, it was great especially because we approached it from the back.

Skåne(スコーネ)地方の北の端っこあたりにあるWanås(ヴァナス)というところで開催されている Wanås Konst 2018 というのがなかなかの見応えだという評判を聞きつけて行ってきました。

日本で言うなら箱根 彫刻の森美術館とか、札幌芸術の森野外美術館のようなオープンスペースにアートを散りばめた場所。アートの深イイ意味を介するタイプではないので笑、半信半疑のところはありましたが、スゴイよかった。1キロ四方くらいの空間(…というか、おそらくもともとはWanås城の敷地)に、一度ではとても見きれない数の作品が森に隠れるように、それでいて圧倒的な存在感を放ちながら散在し、訪れる人たちの目を楽しませていました。この土地、この空間だからこそ映えるインスタレーション作品であること。それがアーティストに課されるお題だそうです。

毎年3月下旬から12月下旬までの期間、訪れる人たちがアートに親しみ、芸術を学ぶことができるようにとたくさんの催しが企画されているらしいです。特に5月上旬には、その年の新作が発表され、お披露目会が催されるみたい。今年の新作の中には、京都精華大学で絵画を学んだものの、紙やキャンバスに絵の具をのせるだけという枠組みに捉われることに疑問を感じ、国外へ飛び出して躍進し、現在はベルリンで創作活動を続けておられるという日本人アーティスト Chiharu Shiota さんの“Everywhere”という作品が目玉作品として紹介されていました(写真[2])。

[1] Wanås Konst 2018の案内 [2] 日本人アーティストの作品 [3] 浮揚感いっぱいの小屋
[4] ズボンを下げてしゃがんで… [5] 森の中のダイニングルーム [6] 巨大イノシシ突如現る

常設展示73点に、今年の新作5点が加わって合計78点。前日さんざん別の森を散歩した後でクタクタだったから、半分も見られずに切り上げてしまいましたが、Malmöから車で1.5時間ほどのところにあるので、毎年行って、日本に帰るまでに制覇するのを目標にします。とりあえず今回見た中での勝手にベスト5は写真のとおり。大賞はイノシシとダイニングルームが拮抗する感じで、二つを比べると、やはりイノシシのインパクトと森に溶け込む感が最高だったかな。後ろ側から知らずにアプローチしたのも功を奏したと思われる。後ろ側からアプローチと言えば、ズボンを下げてしゃがんでいるお姉さんに近づいたときのインパクトもスゴカッタ。