フルクルのシンプルさが良い

2018年07月23日(月) 10:07

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SIMPLICITY OF FURU-KURU
Found an interesting app to grab a cab more easily, named “Furu-Kuru” meaning “you shake your smartphone, and a cab will come.” What you need to do is to open the app and find some cabs driving nearby, then shank it, which will inform the drivers nearby that a potential passenger is waiting there. There is no commitment yet, so there is no extra charge to call a cab to your location. No guarantee, either, so someone else may stop it just before you, or you can grab another cab just passing by. Very simple, isn’t it? Some additional features could be considered, but the simplicity could be a big advantage.

タクシーの中で、フルクルというアプリの広告を発見し、その場でインストールしてみたところなかなか使う機会がなくて放置していましたが、この引っ越し関連で区役所とか税務署とかホテルとか飲食店とかあっちこち都内を行ったり来たりするときにいよいよ使ってみたら、おっとコレはなにげに便利なアプリであることが判明したのでご紹介。

[1] タクシー車内で広告発見 [2] 自分の居場所を知らせよう [3] ✖でキャンセルもできます

アプリを開くと、地図上に最寄りを走行中のKMタクシーの様子と自分の居場所が表示されます。自分の居場所は状況に合わせて微調整することもできる。タクシーが周囲にいることが分かれば、スマホを軽くフル。すると、タクシーを待っている客がここにいるぞ!という通知がドライバーさん達のカーナビ画面に表示されるらしい(運ちゃんに確認しました)。この時点では、お互いになんのコミットメントもなし。契約が成立するわけではないので迎車料金はかかりません。ここ大事。

その代わり、契約は何もないので、「お、あのタクシーがわたしのところに向かってくれている」と目視できたとしても、手前で他のお客さんが普通に手を挙げてそのタクシーを呼び止めてしまったら、わたしのところに来るはずだったタクシーよ、さようなら、また他を探しますってことでやり直し。逆に、客であるわたしのほうも呼んだら待たなければならないということではなく、他のタクシーが先に通りかかれば、そちらに乗ってしまって良し。契約違反にはならない。なんか、シンプルで良くない? 以前、スマホdeタッくんを使ったときはさんざんだったからな…(改善されてるかもしれないけど)。フルクルのほうが断然いいわ。

アプリを振って呼び出しを済ませたら、今度は運転手さんに居場所をより具体的に伝えるための目印としてそのアプリを使います。画面がピカピカ点滅してくれるから、それを向かってくる車に見せて居場所をアピールするという仕組みです。結果的に手を挙げる形になるので、傍目にはおそらく、普通にタクシーを呼び止めたようにしか見えないね、これ笑。

もし今後、乗車後に行きたいところの住所をカーナビと簡単に共有できるようにするとか、通訳機能を載せるとかしていけば、外国人観光客にとっても使いやすいアプリになるんでないの? 支払い機能まで載せるとアプリとしての複雑さが増すし、Uberと変わらなくなってしまうし、そこはICカードを使ってもらうことにするか、スマホを使った支払い手段がもう少し普及して、外国人にとっても使いやすくなれば、アプリ側でどうこうする必要がなくなるだろうし。フルクル、なにげに期待できるサービスである。しかし、あと1時間で日本を出るので使う機会はしばらくない。

キャッシュレスの国、スウェーデンでこのあたりがどんな風になっているのかを探って、近々報告するとしましょうかね。3月に行ったとき、タクシーを見た記憶が欠片もないんだけども…。