乗る前に行先階を指定
2017年11月17日(金) 18:05
UXいろいろ, 日本発信四方山話, 東京, サインやUIの話, モノ+コトの話, リサーチャーの知恵袋- DISCUSSION ABOUT ELEVATOR BUTTONS
- I found a set of destination floor buttons at the elevator landing of a building near Tokyo station. There is normally a set of up and down buttons there, but at this building, you are to hit the floor button you are heading before getting on the elevator. There are some merits, like you can easily learn these elevators are to go up to the floors 13-23, not to 2-12. During rush hours, the destination floors of each elevator could be effectively assigned, unless all the elevators could stop at every floor. You don't need to ask someone near the control panel in the elevator to press a destination floor button for you. Demerits, on the other hand, you have to learn which elevator is A and which one is B. You need to remember the number of elevators and their locations to use them effectively. And more obviously, more costs are required compared to installing a pair of up and down buttons. Can you guess any other pros and cons?
先日のリサーチで訪れた大手町のとあるオフィスビル。B1フロアのエレベーターホールの壁にて、あまり見たことのないエレベーター呼び出しボタンを発見です。単なる↑↓のボタンではなくて、行先階すべてのボタンが縦に並んでいました。行きたいフロアのボタンを押すと、横にエレベーターの番号が表示されます。写真[3]の例では今、17階と21階へ行きたい人がエレベーターを呼んでいて、どちらもA号機のエレベーターの前でお待ちくださいってことになります。どれがA号機かは、慣れた人の場合は記憶の中にあって、初めて来るわたし達のような人は、エレベーター到着を知らせるランプ(写真[1]にチラッと写ってますが、B1の文字の左側にある丸いやつ)の中に文字が書いてあり、エレベーターが来てそこが光るとより鮮明にわかるようになっています。わかりやすい写真がなくてスミマセンが、クライアントが一緒だったのでもたもたしていられなかったのです、ご容赦を。
このエレベーター呼び出しボタンの利点、いくつか考えられますね。
まず、このブロックのエレベーターは13階~23階専用であることが、エレベーターを呼ぼうとするときにわかります。もっと低層階へ行きたい人は、ボタンを押す前に、ここのエレベーターでは行けない!ってことがわかる。無駄に呼ばずにも済みます。
二つ目。行先階ごとに乗る人を振り分けられるので、朝のラッシュ時など、全部のエレベーターが各階止まりになってしまうような非効率を防げます。遅刻しそうなときとか、助かりそうですね。
さらに、エレベーターを呼ぶときに押した行先階のボタンは、エレベーターに乗った後、改めて押す必要はありません。きちんと反映されていました。混雑時、奥まで乗り込んだ後に、行先階が押されているかどうか確認したり、前方にいる人に代わりに押してもらうようお願いしたりする必要がないので、躊躇なく、奥までぐいぐい乗り込めそうです。
逆にデメリットは何でしょう? まずやはり、どのエレベーターが何号機なのか、慣れない人には分かりにくいので、もっとわかりやすく伝える工夫が欲しいですね。あと、単純に↑↓ボタンを設置するよりもコストがかかります。ボタンの数が増えるし、他にも諸々かかりそう。
どちらかと言うと利点のほうが勝るように感じるけれど、このスタイルが主流になっていないのは、やはりコストの問題でしょうか? 他に何か、大きなデメリットあるかな? なんて考えていたときに、進化版に遭遇したので、次回はその話。