2016年11月の読書記録
2016年12月05日(月) 18:19
本&映画の紹介あと2ヶ月で目標達成でしたのに、残念ながら11月は二桁読書を成し遂げられませんでした。拝み倒されて断れずに請けてしまった怒涛の中国出張案件が最大の要因と思われます。はい、言い訳です。しかもよりによって、500ページ越えの上下巻小説とか読んじゃって、戦略ミスとも言える。積読本に、薄くて楽勝な感じのものが…ない今日この頃。
ま、それはともかく、立派なインタビュアーを目指して日々努力されている皆さんには、『質問力』がおすすめです。
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:3521ページ
ナイス数:37ナイス
キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)
企業に勤める限りは、売上げあってなんぼだし、競争あっての民主主義だし、営業さんはそれはもう大変なんだろうな…と思います。敵をくさして自分がのし上がるのではなく、顧客を見て、顧客に接して、顧客の声を聞いて、そして顧客のためと思うことをする。結局はこれをくり返すっていう正論だよね、という話。かな。商品や企業の底力があってこそ、という面ももちろんありますけどね。うーん、とりあえず、ビール好き。
読了日:11月2日 著者:田村潤
偉大なる、しゅららぼん (集英社文庫)
これまた『オカルト』からの流れが絶妙であった。お殿様の子孫に生まれるって大変ねー。変な力を持って生まれると、育つのも育てるのも大変だわよね。そんな、目の前に引かれたレールに乗ることを颯爽と、しかも見事な手際で避けた淡十郎の賢さにウットリした。そして家と友を守るために力を持つことを選んでくれたとこで涙が出たね。あー、青春なつかしい。もどりたい。ウソ、絶対にもどりたくない。普通の青春でも十分に疲れる笑。
読了日:11月4日 著者:万城目学
新世界より(上) (講談社文庫)の ヒトが、事物を自在に操る力を得て、他の生物から“神様”と崇められるようになった世界。でもその力は全員に発現するわけではないっぽい。発現しなかった子どもがどうなるかはまだはっきりとは語られていないのだが、どうも“処分”されているらしいことが仄めかされている。どんな明るい未来が語られるのかワクワクしながら読み始めたが、そうだった、貴志祐介って、こういうドロドロした感じだった、と思い出しました。しかも、上中下の三部作って、長いわっ。でもまー、力を失った彼女の行く末が気になるので近いうちに先へ。
読了日:11月13日 著者:貴志祐介
数学ガール (数学ガールシリーズ 1)
やっと読了。中高生のころ数学大好きだったんだけどなー(遠い目)。はっきり言って数式はほぼすべて“眺める”レベルだった(笑)。公式を覚えて、それにあてはめてスラスラスラと問題を解いて、数学わかっているつもりになっていたけれど、覚えたことを思い出すにとどまっていた。“思い出すんじゃなくて、考えるんだよ。考える”って、高校生だった私に言ってくれる先生や先輩はいなかったな。テトラちゃんが羨ましいや。中高生諸君、考えたまえ。
読了日:11月15日 著者:結城浩
フィンテック (日経文庫)
とても勉強になりました。欧米、特に北欧諸国の進化っぷりがスゴイ。現金での支払いを断ることができる法律の制定も検討されている…とは(ちなみにデンマーク)。銀行支店のキャッシュレス化が進み、9000件あった銀行強盗が翌年には21件に!(ちなみにスウェーデン)。盗りにいっても現金ないんだもの、そりゃ発生しないわ。中国もWeChatを使えば個人間の現金授受が楽々だそうだ。日本は…遅れてますことね、ずいぶんと。保険のフィンテック=インステックなる言葉は知らなかったけど、保険業界からの仕事、まだまだ減りそうにないな。
読了日:11月15日 著者:柏木亮二
質問力 ちくま文庫(さ-28-1)
“つまり「質問力」は状況や文脈を常に把握する力が試されているといえる”とな。まさに。そのトレーニング方法として提案されている“メタ・ディスカッション”というのは、自分のセミナーでも使えそう…とか思ったりして。でも、大学生同士ならともかく、社会人の受講生同士だと、認知的不協和がなぁ…ぼそぼそ。それから『谷川俊太郎の33の質問』というのをポチりたかったけど、中古しかない…。インタビュアーとして上達したいけど、どう勉強したらいいかわからなーい、という方にオススメです。
読了日:11月19日 著者:斎藤孝
熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫)
電子書籍だと、ボリューム感がわからなくてアレだな、ほんと。561ぺージだもの、時間かかるっちゅーの。いやしかし、何がこれほど用意周到で賢い銀行強盗兄弟を作りあげてしまったのか(親父に間違いないということは早々に分かるけど…)を、過去と現在を行ったり来たりしながら読み解く物語は実に読み応えがありました。軍隊があって、兵役を終えた軍人が普通に暮らす社会があるって、こういうネガティブな一面もありますよね、うん。あと、運悪く犯罪現場に居合わせてしまった被害者の悲劇が語られてるところがキツイです。休まず下巻へ。
読了日:11月25日 著者:アンデシュ・ルースルンド,ステファン・トゥンベリ
プログラミング入門講座――基本と思考法と重要事項がきちんと学べる授業
プログラミング入門書。どうもお世話になります。忙しくて時間を十分にとれず、実際に手を動かす部分をまったくやれていないので、近々、時間のあるときに(そんなときがやって来るのかどうか激しく疑問ではあるが…)、自分でも挑戦しよう! 大学ではじめてプログラミングをちらりと学んだときと比べると、本当に進化している。学ぶ側に寄り添った教材がこんなにたくさんあって、ワクワクしますね。
読了日:11月27日 著者:米田昌悟
熊と踊れ(下)(ハヤカワ・ミステリ文庫)
弟たちとの別れ…。絶対にそこでやめるべきだと、小説だと、作り話だと思って読んでいれば間違いなくそう思うし、その後の展開はあまりにも容易に想像できてガツカリもする。でも、あとがきを読むと、あの幕切れでよかったのだとホッとする。そんな物語でした。こんな銀行強盗事件があったからこそ、スウェーデンのフィンテックは進み、銀行支店のキャッシュレス化が進んだんだな、すごい勢いで。
読了日:11月30日 著者:アンデシュ・ルースルンド,ステファン・トゥンベリ