相国寺と伊藤若冲

2016年10月27日(木) 19:32

日本発信四方山話, 京都
SHOKOKU-JI AND ITO JAKUCHU
If you are a big fan of arts by Ito Jakuchu, it is the high time to visit Kyoto, as it's filled with exhibitions to celebrate the 300th anniversary of his birth. One of his most famous works is known as the "Pictures of the Colorful Realm of Living Beings," which copies are now displayed at the museum of Shōkoku-ji temple. The chickens and roosters he draw are just amazing. You should also visit Kyoto Municipal Museum of Art while the special exhibition of his is being held till December 4th, 2016.

旦那が京都入りする前に、相国寺へ行ってみました。臨済宗相国寺派の大本山。末寺(支配下にあるお寺さんって意味ね)にはご存知の金閣寺や銀閣寺があります。室町時代、足利義満の時代に創建された本気で由緒正しいお寺さん。知らなかったけど。その後、何度も燃えちゃったりしているようですが、大本山なもので、がんばって再建されてきたと。で、経緯ぜんぜんわかりませんが、題字は織田信長が書いたものらしい。

[1] 臨済宗相国寺派の大本山 [2] 方丈のお庭をのぞむ [3] 庫裏の鬼瓦。青空まぶしい

その後も、燃えたり、建てたり、すったもんだを繰り返したようですが、明治に入っていよいよ貧乏状態まずいことになった。そこで、徳川第10代将軍家治の頃、伊藤若冲が両親と自分自身の永代供養として奉納した「釈迦三尊図動植綵絵」をまるっと宮中に献納し、その御下賜金としていただいたお金でなんとかした…ということだそうです。もういろいろ、読み方すらもわからない(笑)。

相国寺としては、もうそのお宝を持っていないのですが、コロタイプ印刷という希少技術で本物と見紛うほど精密な復元が叶い、そのコロタイプ印刷により復元・複製された「釈迦三尊像動植綵絵」30幅が、現在相国寺付属の承天閣美術館に展示されています。12月4日まで。どんな絵かはグーグル先生に聞くとざっと見られます。

全般的に、モノスゴイです。中でも、『大鶏雄雌図』や『群鶏図』は評判どおり圧巻の迫力。『池辺群虫図』の中に一匹ちがう雰囲気で描かれているカエル君は若冲自身を表しているとも言われているらしいですぞ。カワイイ。動植物の生命力と面々と続く命の尊さが表情豊かに描かれていました。

そして現在、京都市美術館でも、若冲の生誕300年を祝う企画展として『若冲の京都 KYOTOの若冲』を開催中です。ただいま京都は若冲まつりなのでした。そっちには旦那もお連れして堪能してきましたが、『樹花鳥獣図屏風』とか、『象と鯨図屏風』とか、『果蔬涅槃図』とか、ぜんぶ11月に入ってからの展示やないかぁ~。また行かなければならないという…(行けるかな?どうかな?)。

[4] 石峰寺へ向かう石段 [5] 新緑のまぶしい頃でした [6] 五百羅漢…の回りの竹林

ちなみに、夏に京都を訪れた折、石峰寺にも寄りました。伊藤若冲が晩年を過ごした縁のお寺さんです。五百羅漢はそれぞれに独特な表情をされていました。楽しそうだった。でも撮影禁止だったので、五百羅漢を取り囲む竹林で終わり。ご興味ある方は見に行くがよろしー。