山居倉庫とケヤキ並木

2016年05月16日(月) 12:01

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 山形, モノ+コトの話

SANKYO WAREHOUSE WITH ZELKOVA TREES: As it’s nicely reserved, the rice storage warehouse built over 100 years ago, is often used for film shooting. The Japanese zelkova trees were planted to avoid overheating of the warehouse, and the dual structured roofs were intended to release moisture, all those smart designs were to protect our stable diet, rice. I may need to consider eating more rice now.

山形でもう一つ見たかった景色、酒田市にある山居倉庫です。明示26年に建てられたお米の保管倉庫、と言われてもピンとこないかとは思いますが、とにかく風情抜群の現役倉庫です。現役として働く部分は見られませんが、両端の2棟はお土産屋さんなどの並ぶ商業施設として、そして庄内米歴史資料館として一般に開放されています。

 

[1] 山居倉庫と裏のケヤキ並木 [2] まだ芽吹き始めたばかり [3] 往時の様子を示す模型

7棟で始まった倉庫群は、その後、増設を続けられ、最高では15棟にまでなったとか。1棟の大きさは約120坪で、俵を使っていた頃、そこには約2万俵のお米が積み上げられていたそうな。今はもろもろの規定で制限がかかっていて、最高でも18,900俵までしか収容できないらしい。しかも、それほど収容されることは稀で、標準では13,400俵くらいの計算になるそうです。計算になる…というのは、もう俵が使われていないので、重さに換算するとそのくらいという数字です。いずれにしても、あまりお米を食べなくなっている自分からすると想像を絶する量です。もうちょっとお米を食べたほうが良いような気すらしてきました。そのためには、炊飯器の新調…だな、うん。

 

[4] 年季の入った南京錠 [5] 壁は修復を繰り返されてる [6] 湿気を逃がす二重屋根

それはともかく、風情ある景観を作るのに一役も二役も買っている裏のケヤキ並木は、夏の高温防止を意図した設計で、その新緑と倉庫の黒壁のコントラストを楽しみにしていましたが、ちと早すぎたようです、残念。でも、年季の入った南京錠や修復を繰り返しながら大切に維持されている壁、内部の湿気防止に重要とされた二重屋根などを間近に見て歩くと、日本人の生活を支えるお米を守るために、自然の力を利用しながら賢く共存しようと努力したに違いない先人の知恵に自然と頭が下がります。うん、やっぱりもう少しお米を食べる量を増やそう。炊飯器買おう。