2016年3月の読書記録

2016年04月12日(火) 18:03

本&映画の紹介

 二桁目標、3月も滑り込みセーフ。『100均フリーダム』とかカウントしてんじゃねー!とか言われそうだけど、しかしこれは、頭と心が疲れ切っているときにすべてを吹き飛ばしてくれるくらいの威力を持つ笑える本であった。おすすめ。お笑い本に1,050円も払えるかっと二の足を踏んでしまう方には貸してあげたい。そして語り合いたい。そのくらいオススメ。

マジメに勉強したい人は『教養としての認知科学』と『コミュニケイションのレッスン』をどうぞ。

 

読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2391ページ
ナイス数:90ナイス



教養としての認知科学 教養としての認知科学
“教養として”読ませるにはちと難しくはありませんか、鈴木先生。でも、認知科学がせめて大学の教養の一教科として教えられるようになれば、もう少しメタ認知のある、磨けば光る原石として社会に出てこられる学生が増えるのではないかと思う。観察力やコミュニケーション能力も一定レベルまでは身につけて社会人としての一歩を踏み出せるようになるだろうし。とりあえず個人的には、記憶の仕組みを教えるときの参考書としてフル活用させていただく所存です。
読了日:3月2日 著者:鈴木宏昭


MUST-BUYS TOKYO (ワールドムック 1100) MUST-BUYS TOKYO (ワールドムック 1100)
こんなモノが響くのか…と呆気にとられるようなものから、これは日本人でも欲しいぞ…と前のめりになるものまで、終始興味深いです。どこで買えるか、お値段いくらくらいかといった実用的な情報も含まれているので便利。すんごい高額なものも潜んでいるので気をつけましょう。解説がちょっと甘い部分もあるので、そこを口頭でカバーしてあげたりすれば外国からのお客さまとの雑談に困ったときにも役立ちそうです。とりあえず私は、NYCからの客人に次の来日まで読んでおくようにと渡しておきました。次回の反応が楽しみ。
読了日:3月7日 著者:NaokiKokubo



ランチのアッコちゃん (双葉文庫) ランチのアッコちゃん (双葉文庫)
アッコ姐さんがイイ。一話目でものすごく気の利いた女上司として登場したから、そのままバリバリキャリアを積んでいくスゴ腕ビジネスマンとしての展開を期待していたのに、まさかの独立! いや、スゴ腕ビジネスマンであることに違いはないのだが、そんな気合いと根性とフットワークを持ち合わせているとはお見それしました。尊敬します。私には真似できそうにありませんが、後輩の面倒をさりげなくじゃないと見られない照れ屋さんな部分とかは似てるかな(自分で言うか…笑)。がんばりまーす。
読了日:3月11日 著者:柚木麻子



23区格差 (中公新書ラクレ 542) 23区格差 (中公新書ラクレ 542)
結局アレだな、よく分からなかった(笑)。うちは子どもがいないので、住むところを考えるときの縛りが弱い。でも、子育て支援に手厚い町は、治安がよくて安心安全な町とも一致するし、緑も豊かで住みよいよね? 所得水準を基準に考えると、下手に背伸びをするよりも程よい場所で暮らすほうが楽な感じはするな…。なにげに現在地(=江東区)は何においても適度な順位で悪くない感じするぞ。中庸に逃げるのが楽なんだな、なにごとも。
読了日:3月14日 著者:池田利道



コミュニケイションのレッスン (だいわ文庫) コミュニケイションのレッスン (だいわ文庫)
平田オリザさんの本を読んだときも感心しきりでしたが、鴻上さんも、やはり演劇の世界で演出家として活躍している方々のコミュニケーション能力はとても高い。ピンキリ役者の数々と舞台裏を支えるスタッフをとりまとめて舞台を作り上げるには、軸となる演出家の抜群のコミュニケーション能力があってこそなのだろう。日本文化に伝わる“世間”の存在をきちんと意識して相手と対峙することで、そして何より場数を踏むことで、コミュニケーションは格段に良くなる。ユーザーインタビューにも繋がる学びが満載です。
読了日:3月16日 著者:鴻上尚史



100均フリーダム 100均フリーダム
いやもー、久しぶりに涙が出るほど笑った。笑い転げている私を見て、半ば呆れていた旦那にも強引に読ませてみた。あっさり泣いた(笑)。“自分なりの答えを探して、自由の意味をじっくり噛みしめよう”ときた。深い解説である。ユーザーの行動を観察し、気持ちを推し量り、行動の裏に潜む想いや狙いを悶々と考える日々。そんな仕事を繰り返しているうちに、論理的に物事を捉えないと気が済まないようになっているかもしれない。そんな足枷を外して、もう少し自由な発想してみよう。100均デザイナーを見習って。ということで、深イイ本です。
読了日:3月20日 著者:内海慶一



阪急電車 (幻冬舎文庫) 阪急電車 (幻冬舎文庫)
一生懸命に生きている人たちが賢明に幸せを求め、少しずつだけれど幸せの欠片を集めていく。その過程に素敵な出会いの可能性が潜んでいて、勇気を出すことができた人にはその出会いが現実のものとなる。小さく見えるけれど実は大きな影響力をもつ出会いのきっかけを見過ごしてはいないだろうか?と自分の日々の生活を振り返る素敵なきっかけになる物語です。だらしなく図々しくズルイ生き方をしている人たちが残念な目に遭うのがなんとも言えず爽快。
読了日:3月22日 著者:有川浩



「日本人」という、うそ: 武士道精神は日本を復活させるか (ちくま文庫) 「日本人」という、うそ: 武士道精神は日本を復活させるか (ちくま文庫)
なんとなくぼんやりしたまま読み進めつつ、どうすれば“いじめ”をなくせるか…とか、そういう主旨の本でしたっけ?とか途中で何度か思ってタイトルを見直したりとか(笑)。武士道の教えを身につけさせる方向ではなく、商人道のモラルを堂々と教えようぞ!という締め括りのようです。今のご時世かんがえると、総論としては間違っていないように感じましたが、とりあえずタイトルには騙された感が残りましたとさ。
読了日:3月25日 著者:山岸俊男



日本の給料&職業図鑑 日本の給料&職業図鑑
知らない職業に唸ったり、平均給与の数字に目を疑ったり、分類や並びに納得がいかなかったり、そんなこんなで結構楽しく読めました。保育や教育に携わる人たちの給料がとりあえず安すぎますね。こういうのに登場する職業を目指す時点ですでに手取りは頭打ちだから、ここに出て来ないニッチな仕事を作り出したり、捻り出したりするのを目標に将来設計するのがよろしいかと思います>誰とはなしに。
読了日:3月28日 著者:給料BANK



カエルの楽園 カエルの楽園
タイトル買い(笑)。表紙もカワイイし、中の挿絵も味がある。しかしポイントはそこじゃないからっ! ウシガエル様に乗っ取られるのはイヤだな…。冷静に話し合えば分かり合えると信じ、慎み深く、遠慮を続けて、そして滅びていった美しい国がかつて大陸の東側にあったらしいぞ…なんて美談、ウシガエル様は後世に伝えてはくれまいね。小学校高学年か中学生くらいに素で読んでもらって、読書感想文とか書いてもらって、それを読ませてもらいたい。現実との対比が容易に付いちゃう大人には色々な意味で厳しい物語です。
読了日:3月30日 著者:百田尚樹