ふるさとチョイスのユーザビリティ

2015年12月11日(金) 14:48

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 東京, ヒトについて, モノ+コトの話

USABILITY OF THE PORTAL SITE: We are to access to the portal Website to select a local product/service to receive in return for the donation (= tax payment), and I found its usability needs to be improved. I wanted to compare the difference between 2 types of vegetable assortments, but the links brought me to the same top page of the local and I had to narrow down the options once again to learn the difference. Just usability of the site, which would make our interactions easier and happier.

さて、どの自治体にふるさと納税しましょうか?と考えるのがまた大変でした。基本的には、ふるさと納税のポータルサイトから、どこに寄付をしようかな…と悩むことになるのだと思いますが、何の躊躇もなく“お礼の品でチョイス”しようとする貪欲な…、そもそもの“寄付”の精神に反する…、私のような人が次に直面するのはポータルサイトの「へ?」な作りでありました。

たとえば「野菜の詰め合わせが欲しい」と考えてトップページから[お礼の品でチョイス]へ進み、[野菜類]の中でも[セット・詰合せ]を選んでというところまでは順調。とにかくお礼の品を細分化して複数選択できるように左カラムに並べてくれているので(写真[1])、絞り込んでいくのはそれほど大変ではありません。しかし最後のツメのところで躓く。「吉野ヶ里町のちょっと変わったお野菜詰め合わせがステキ」→「よしのがり野菜とバーニャカウダ野菜はどう違うのかしら?」、みたいな感じ(写真[2])でその二つをクリックして見比べようとすると、どちらのリンクも吉野ヶ里町のトップページ(写真[3])へ飛ぶだけで、そこからもう一度、“よしのがり野菜”と“バーニャカウダ野菜”を探さなければならないという…。たくさん開いたタブの中身が全部同じページだったときの落胆たるや(笑)。

 

[1] お礼品は細分化されてる [2] 気になるモノを別タブで開く… [3] 自治体のトップページへ飛ぶ

ユーザビリティ屋としては、「こんなサイトをこれ以上つかってなるものか!」とここを後にするのが正解な気もしますが、でもここの取り扱い数が一番なので、結局ここで探すのがベストってことになってしまうのですよねー。お礼の品から選びたいから。他にもYahoo!公金ふるさと納税とか、さとふるとかありますが、お礼の品の選択肢だけ見ると、ぜんぜん競合するレベルに達していないというのが実感です。しかし人間は、選択肢があり過ぎると悩んで迷って結論を出せないという生き物でもありますので(詳しく知りたい方は『選択の科学』をどうぞ)、選択肢をある程度の数まで絞ってもらったほうが選びやすいという納税者もいるかもしれません。

とりあえず我々の意図は“寄付”という崇高な行いではなく、“節税”という泥臭いところにあるので(どこぞのセレブと一緒…と言うと、金額にあまりにも開きがあるから相応しくないか笑)、あくまでもコストパフォーマンスを重視しながら苦労の末に納税先を決めました。さて、次はいよいよ納税手続きです。つづく。