2015年10月の読書記録
2015年11月13日(金) 17:00
本&映画の紹介どうも読書量が増えないな…。月に軽く10冊超えしていた頃は遠い昔。加齢で読書スピードが落ちている…とか? うーん、認めたくない(笑)。今月は『冷血』が断トツでオススメです。とても悲しいお話ですが、著者の緻密な調査とそれを物語としてまとめあげた腕前が極上。椎名誠も負けていませんが、なにぶん糞便の話なので、好き嫌い分かれるかと思います。笑いたい人はどうぞ。
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1755ページ
ナイス数:34ナイス
奇食珍食 糞便録 (集英社新書)
「まあこの本の読者はおそらく圧倒的に男で…」という著者の予想に反し、女子なのに手にとってしまってゴメンナサイ。しかも機内食とか食べながら読んでほんとスミマセン。糞便問題山盛りのトイレ問題を抱える…というかそれに対処する気すらない国々へ旅できるようになる日は来ないような気がしてきた。ロシアも無理かなぁ。溢れた糞便が凍結している冬がベストシーズンかぁ。。。
読了日:10月1日 著者:椎名誠
Hello, New York: An Illustrated Love Letter to the Five Boroughs
CHELSEA MARKETの雑貨屋で衝動買い。生粋のNYっ子が独自の視点でNYCを紹介してくれる一冊です。ベタな観光地をローカル目線で見るとどんな感じなのか、NYCのタクシー運転手がどのくらい頑張ってるのか、著者のご家族やお友達の話も随所に登場して、感心したり、のけぞったり(笑)、駅のテニスコート見たかったなーとか、自由の女神に手を振り返すミネルバの像を見に行きたかったなーとか、後悔先に立たず。NYC、また行きたい!
読了日:10月3日 著者:Julia Rothman
京都ぎらい (朝日新書)
いやはや京都のお人はコワイ。腹ん中と言うこと違うの当たり前なんですのね。しかも何、洛中と洛外でそんなに違いますの? 嵯峨とか宇治とかは京都じゃないんですか…。お寺さんらがやりたい放題なのは比較的昔も今も変わらない感じしますけど、そうですか、明治維新の上地でそんなに領地削られたんですか。老後は京都暮らしとか完全に無理な気がしてきました。私、気が小さいので。たまにお邪魔させてもらうくらいにしときます。
読了日:10月20日 著者:井上章一
冷血 (新潮文庫)
名作として名高い『冷血』にやっと手を出して、すっかりはまる。二章までは被害者と加害者、そして事件を追う警察の行動や想いが一見すると順不同で、しかし絶妙な絡まり具合で綴られていて、読みながら混乱を禁じ得ない。もうダメだ、疲れた…と力尽きそうになったところで三章の“解答”が始まるという考え抜かれた構成でした。ノンフィクションではなく、ノンフィクション・ノヴェルと称される意味が分かった。悲しくて悔しくて、でも出てきた涙が誰のために流れたものなのか判然としない。そんな辛い物語でした。
読了日:10月26日 著者:トルーマンカポーティ
UIデザインの心理学―わかりやすさ・使いやすさの法則
認知心理学とUIデザインがどのように関係し合ってくるのかが丁寧にまとめられています。認知バイアスやゲシュタルト、脳の3層構造など私たち人間の知覚や記憶の仕組み、事情をしっかり抑えておくのに理想的な一冊です。UIのデザインや評価をする仕事をしている方は是非ご一読を。
読了日:10月27日 著者:JeffJohnson
「うちでお茶する?」のコツ100
タイトルから、これを読めば人を家に招きたくなるくらいの社交性向上に役立つ内容を想像していましたが、ちょっと違ったな。いや、ここに書かれているお茶の蘊蓄をさらりと語れるようになれば、確かに人をお招きしたくなるやもしれぬが、そこまでのパンチはなかった。とりあえず、ゆっくりゆったりお茶をたしなむ色々な意味での余裕が40を過ぎたオバサンには必要な気がしてきた。
読了日:10月27日 著者:三宅貴男