スリッパ用“自称”消毒液

2015年05月18日(月) 19:12

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SELF-PROCLAIMED DISINFECTANT SPRAY: At a Japanese hot spring inn, we put on slippers to walk around inside of the inn. Many people don’t care about the fact the slippers are mixed up with someone else’s, but I do. The inn in Hagi we stayed provided a slip of paper to avoid the situation…, but how? It doesn’t work, and no one seemed to be using it because there’s no clue how to use it. The self-proclaimed “disinfectant spray” looked better and worked, though it might contain just plain water.

萩で宿泊した北門屋敷の大浴場へ行ったら、下足入れの棚の上に“お履き物にご利用下さいませ”というメッセージとともに、小さな紙片とボールペンがありました(写真[1])。“誰か他の人が素足で履いてきたスリッパを履いて戻りたくない”というお客さまの密かなニーズに応えるためのモノと思われます。

 

[1] この紙片をどう使えばいいの? [2] 当然、誰も使っていなかった [3] “自称”スリッパ用消毒液

しかし、誰一人として使っていなかった(写真[2])。そりゃそうですよー、だって、どうやって使えばイイのか分からないですもん! この紙に何を書くの? 名前? 部屋番号? あるいは「これを履くと死にます」とか、「これを履くと脱げなくなります」とか、「これを履くと呪われます」とか書いたほうが抑止力としては強いかもしれない(笑)。けど、そんなん書くには紙が小さいです。

何を書くにしても、書いた紙をどうすればいいのかも不明です。スリッパの上に載せるの? それで? スリッパの入れ替わりなんて、気にしない人はまったく気にしないから、一番とりやすいところにあるスリッパを取って、その勢いで紙はヒラヒラヒラ~とどこかに落ちて、それで終わり。になると予想します。よって、この紙作戦は無駄。

それよりも地味に嬉しいのは、あわせて用意されていたスリッパ用消毒液だと思う(写真[3])。たとえ中身がただの水だとしても(笑)、この消毒液というのをシュッシュッとスリッパに吹きかけてから履けば、“誰か他の人が素足で履いてきたスリッパを履いて戻りたくない”という“なんとなく”程度の嫌悪感を払拭するには十分かもしれない。これがファブリーズとかリセッシュとか、名の知れたブランドだったら安心感が増すかもしれませんね。もちろん、名の知れたブランドだからと言って除菌効果が確かかどうかは定かではありませんが、少なくとも、100均で売っていそうなスプレーボトルに“消毒液”とテプラで書かれたものよりは安心なのではなかろうか。