これほどの行列になった訳は?

2015年05月25日(月) 19:28

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 東京, サインやUIの話, モノ+コトの話

EASILY ACQUIRED TICKETS CREATE A LONG CUE?: Masterpieces of Kosan-ji Temple, the complete scrolls of Choju Giga, frolicking animals, are now exhibitted at Tokyo National Museum until June 7th. The museum provided the easiest way to get an advance ticket, which allowed me to print it at a home printer, but the easiness might have caused such a long waiting time to get into the museum, 100 minutes, PLUS, to get a closer look at the actual scrolls of Choju Giga, 150 minutes. Do you want to be in a line, for 250 minutes, 4 hours 10 minutes in other words, in total…We just gave up on that day, but I still have the tickets. Umm…

高山寺の至宝“鳥獣戯画”を見たい。去年の秋、ちょうど京都に行っていたときに京都国立博物館で修理完成記念の展示をしていたから、いろんな予定をアレコレなんとかして見に行きたかったけれど、なんとかならなくて諦めたのだ。その“鳥獣戯画”が東京国立博物館へやってくると知って、それはもう前のめりで前売り券を購入しました。

どんなに行きたいと思うイベントでも、前売り券を買うことは滅多にありません。だって、行けなくなったら困るし、チケットの受け取りとか面倒。でも最近は、自宅のプリンターでバーコード入りのチケット(写真[1])をプリントして持参すればOKだったりして便利ですねー。プリンターをお持ちじゃないご家庭には申し訳ありませんが。

 

[1] 自宅で発券できちゃう前売券 [2] 合わせて250分の待ち時間 [3] それはつまり4時間10分…

そんな感じで気軽に手に入れた前売り券を持って、とある土曜日に東京国立博物館へ行きました。当日券の列に並ぶ必要ないもんね~とちょっと“勝ち”な気分で軽快に門の中へ入ったら、待ち時間を示すボードがありました(写真[2])。「なんかものすごく大きな数字が書かれてないか?」と立ち止まる。屋外での入場待ちが100分で、鳥獣戯画の“甲巻”展示コーナーへ入るのに+150分? 足すってこと? 足したら250分。えーっとそれはつまり…4時間10分…で、計算あってます? ……は?

というか、「+」ってどういうこと? 中の仕組みがまったく想像できない。旦那としばし議論の結果、「いや、ないわ…」ということになって、中へ入らず外へ戻ると、さっきは気づかず通り過ぎた入り口の脇の別な案内板に気づきました(写真[3])。これに気づかず入っていく人がいる(われわれのように)ってことで、重複して案内を置いてくれているのは気が利いています。でもまずは、この案内にもっと気づきやすくすべきだ。

コレらではきちんと伝えきれないからかどうか分かりませんが、入り口には男子職員が2名。口頭でも待ち時間の長さをアナウンスしていましたが、接触時間が短かく、かつ注意が余所へ向いているときの音声による案内には効き目が薄いってことが再確認されました。あとは、二つの案内表記の内容や表記方法を統一したほうが良さそうですね。二つの案内が同じコトを言っているのかどうか理解するまでしばし要したんで…。

先に書いたように、自宅のプリンターで気軽にチケットを入手できてしまうというのが、想定以上の待ち時間を作っている要因の一つかもしれません。『進撃の巨人展』のときのように最初から入場時間制限を設けたチケット販売をするとかいう設計がそもそも必要だったのかも。前売りチケットを買ってしまった以上は“行かない”という選択肢を選びにくい。そう、選びにくい。いつ行けるんだ? 会期はあと二週間。そしてますます混んでいく予感…(泣笑)。