ヴォルビリス遺跡

2014年12月27日(土) 17:12

ついにアフリカ到達, モロッコ

ARCHAEOLOGICAL SITE OF VOLUBILIS: In the 2-3 century of the Christian era, the Roman Empire gained the hegemony of the northern Africa including Volubilis region of the current Morocco. The Archaeological site of Volubilis is such an important heritage to learn about the old-time lives in the region, especially after a huge seismic damage in 1755. To keep a job for local guides, maybe, there is no printed guide or no recommended route sign prepared for tourists, which makes it hard for us to see all the heritage in a shorter period of time. Take time, or you can find it worth asking a local guide to learn the site effectively.

ローマ帝国がアフリカ北岸にまで覇権を広げていた2~3世紀頃、ここには2万人を超える人々が暮らす町があったそうです。1755年の地震でかなりの被害を受けたようですが、フランスの考古学者らが1874年より発掘を進め、かつての豪奢な暮らしぶりを現代に伝える遺構(写真[1][2])として公開できるまでに復元してくださったそうな。

入場料はわずか10DH(今のレートで150円くらい)。入場するとローカルガイドが次々に声をかけてきて軽くウンザリしますが、入場料と引き換えにもらえるのではないかと日本人ならきっと期待する場内案内図のようなものはもらえないし(そもそも用意されていない様子)、雰囲気を台無しにする“順路”の看板が立っているわけでもなく(ないほうが絵的にはイイですけどね)、よって何をどういう順番で見て回れば良いものか…となるのでガイドの存在は貴重かもしれません。もしかしたら、行政が看板や案内を用意するとガイドで食ってる人たちが職を失うってことで敢えて手を付けていないという可能性は無きにしも非ず…。

 

[1] ヴォルビリス遺跡に到着 [2] アフリカにローマ帝国の遺産 [3] ロープを目印に見どころ探そう

人の立ち入りを禁じてできる限り長く良い状態を保持したいと考えているであろう場所にはロープが張ってありました(写真[3])。このロープを“見るべき場所”の目印にすると多少はポイントを見つけやすくなります。

 

[4] 女神ダイアナと狩人アクタイオン [5] ディオニュソスと四季の擬人像 [6] オルフェウスと森の動物たち

ロープで観光客を排除しているのは、床面のモザイクがキレイに残っているところが中心です。狩猟の女神ダイアナが沐浴しているところを偶然目撃してしまった狩人アクタイオンが牡鹿に変えられてしまった様子(写真[4])、ローマ神話でワインの神様とされるディオニュソスと四季の擬人像(写真[5])、竪琴の名手オルフェウスが奏でる調べに聞き入る森の動物たち(写真[6])などがモザイクで繊細に描かれていて見応えは十二分です。ただし、写真はかなり補正が効いているのであしからず。太陽光の下で見るモザイクは、実際にはもう少し薄ぼんやりしていました。

紀元前後にこれだけのものが作られていたという事実や、それが21世紀初頭の今も、復元が一部に混じっているとは言え、当時の姿のままに残っていることなど、とても貴重な歴史資料であることは間違いありません。もちろん、ローマ帝国の本拠地イタリアに残っている遺跡に比べたら見劣りすることは否めませんが、アフリカ大陸にこれだけのものが残っているのは本当に貴重なことなのだと思います。