工場の祭典~アンケートは要改善
2014年10月16日(木) 16:52
UXいろいろ, 日本発信四方山話, 新潟, イベントの話, モノ+コトの話, リサーチャーの知恵袋QUESTIONNAIRE NEEDS TO BE REVISED: The pink stripe to tell that we are participating the festival! was a great design, as the decoration of each factory was attractive enough to be noticed in town. The free brochure was designed to become compact if needed, which was a brilliant design as well, though I strongly request it to be delivered before the festival for attendees to consider the plan of visiting. Most importantly, however, the questionnaire which was shared at each factory needs to be redesigned. It was hard to say no, when I was asked to fill out the questionnaire, because I appreciated the time and effort which was presented by the factory. The questions were mostly about the attribute of attendees’, like gender, age, living area. Is this only to collect such data to count how many visitors each factory received? Then, how to know how many times each attendee filled it out? To collect meaningful data, it really needs to be revised. Is the questionnaire the best way to collect data for future event? could be a better question.
イベントのアイコンとして採用されているピンクのストライプは本当にとても良いデザインだと思う。工場は町の中に点々としていて、しかも町に溶け込んでいるので、地図を頼りにアクセスしても気づきにくいところが多いです。でも、町の中にピンク色の人工物はそうそうあるものではありません。各工場が、訪問者に気づいてもらいやすいようにと、ピンクのテープを使ってあちこちデコレーション(写真[1][2][3])してくれているおかげで、迷いつつもなんとか自力でたどり着けました。ただし、熱の入れようは工場ごとに差があるので、これなら100メートル先からでも気づくわ…と思うところもあれば、危うく通り過ぎるところだったぜ…というところもあって、運営側でもう少し支援してあげられればイイかもしれないですね。ただし、どこに行っても同じデコレーションになってしまうと面白くなくなるかも…。程よい手助けをできるかどうかが運営側の腕の見せどころ…かな。
案内所や各工場で「どうぞお持ちください…」と無料で配布されていた小冊子(写真[4])も無料配布の割には気合いの入ったつくりでした。基本A4サイズですが、表紙と裏表紙は半分のA5サイズになっていて(しかもちょっと厚紙)、中身を半分に折りたためばコンパクトサイズで持ち運び便利に変身します(写真[5])。中の構成や目次の有無、タイムテーブルの見せ方なんかにはまだ改善の余地がありそうでしたが、無料で配布してくれる情報誌としてはご立派です。欲を言うならこの小冊子、有料でもイイから会場入りする前に手に入れたかった。それが可能になれば、工場見学のルートやスケジュールを事前に考えられて本当に助かります。来年はぜひ、事前発送できるスケジュールで作成してください!
というわけでイベント全般としては、かなりよく練られていました。初参加者としては満足度とても高かったです。しかし一点、職業柄どうしても気になったし、絶対に改善すべきだと思ったことがありました。行く先々で「ご記入をお願いします!」と訴えられるアンケートです。各工場の出口にはアンケート用紙とアンケート回収箱が設置されていて(写真[6])、帰り際に「ご記入をお願いします!」と言われました、かならず。お仕事の手をとめてお話を聞かせてくれたり、工場を案内してくださった方に「お願いします!」言われたら、これはなかなか断りにくいのだった。そう、これは普通の神経なら断れない。そして行く先々で書く。「文句言わずに書いてやれよ!」と思った読者のみなさん、仰るとおり。書くのはイイんです。アンケートの回答くらい何度だってします。しかし、聞かれる内容がいつも同じだし、ほとんどの問いが性別や年代、居住地域といった属性情報だし、そして「工場の祭典」に対する満足度というのも聞かれるけれど、途中で聞かれても答えにくい…というか、途中の満足度は満点にはならないっすよー。
どの工場にどんな属性の人が何人訪れたか…を集計するのが目的ならば、そのために必要な質問のみにすべき。せっかくなので…と満足度や訪問件数なんかを問う質問を載せても、歪んだデータしか取れません。それに!一番の問題点は、私のように“何度も回答”した人の存在が後から分かるようになっていないところです(氏名や電話番号まで書いてくれていれば分かりますが、そこまで書いてくれることを期待すべきではない…と思う)。私は親切なことに(自分で言うなっ笑)、「三回目です」みたいに書いてきたので、自由記述欄を見た人には伝わってると思いますが…。しかし大半の人はそんな追加情報を書いてない。つまり集計する段階では、誰が何度回答したかは分からないままに、この工場にはX人、こっちの工場はY人、こちらの工場にはZ人が訪問したから、合計参加者はX+Y+Z+…なんて集計、してませんよね? 2013年には1万人が訪れた…らしいですが、こんな集計結果じゃないですよね?
集めたデータを“つかう”つもりなら、アンケートの内容や回収方法を絶対に改善すべきです。そもそもアンケートでいいのか?という議論があってもイイかもしれませんね~。言ってくれれば相談にのります(笑)。