熊本の伝統美

2013年10月22日(火) 15:42

日本発信四方山話, 熊本

TRADITIONAL BEAUTY: Kumamoto castle is a must visit, and you will gasp at the sight of the gorgeous decorations in the castle keep. Old Hosokawa Gyobu-tei will also be interesting, if you are interested in the life of samurai family. When we visited, exhibition of Bonseki (traditional art created by stones and sand) was held, and I really liked the well-designed toolbox for it rather than the Bonseki itself.

 

[1] 熊本城の規模は圧巻 [2] 昭君之間の雅な天井画 [3] 色鮮やかな杉戸絵

熊本最終日は生憎の雨の中での熊本市内観光でした。お決まりの熊本城(写真[1])は、その規模に圧倒されました。最近見た別のお城が浜松城だったから、相対評価で余計にでっかく感じたかもしれません(笑)。特に2008年に復元を完了した本丸御殿の内部は、その絢爛豪華な装飾がスゴイです。特に昭君之間の襖絵や天井画(写真[2])、色鮮やかに復元された杉戸絵(写真[3])やその戸についている引き手金具など、細かいところまで見れば見るほど、昔の人たちの職人技と美的センスに驚かされます。

 

[4] 細川流盆石展 [5] 盆石の道具箱 [6] 大きさごとに引き出しへ

二の丸御門跡を出てほんの少し行ったところには、旧細川行部(ぎょうぶ)邸があります。細川家三代(肥後藩初代)忠利公の弟が興した行部家が本邸として整えた武家屋敷を、4年の歳月をかけて移築復原したもので、キレイに管理されたお庭や立派すぎる火鉢なんかをみると、上級武士の品位とゆとりが思われます。またちょうど開催されていた“細川流盆石展”も見応えありました。石と砂をもって盆上に風景を創作する伝統文化で、自然とともに生きる営みの大切さを伝えることを目指し、精神修養の手段のひとつとして今に受け継がれているそうです(写真[4])。黒い自然石で雄大な山岳や断崖を現し、白い小石や砂を使って海や渓流を描きます。白鳥の羽を“筆”がわりに、水の流れや波を描くらしい。めっちゃ絵心を問われそうなので私には無理ですが、それにしても、盆石の道具箱(写真[5][6])がとても興味深かった。石や砂の大きさごとに引き出しを分けて、キレイに整理整頓。長い引き出しにはきっと羽を入れたりするんでしょうね。無印良品で売っていそうなそのデザインに惚れ惚れしました。最近、無印で買ったとか…ってことはないよな?!