先入観おそるべし

2013年10月30日(水) 17:40

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 熊本, サインやUIの話, ヒトについて, モノ+コトの話

BIASED BY THE ARROWS ON THE MAP: NISSAN Rent a Car creates (maybe by Excel) and provides a map of the area around its outlet for users to clearly know to where they need to drive the car back.  This is Japanese thoughtful hospitality, isn’t it? However, we drove past the location despite of the great map, because we took it for granted that we were following the arrows. There is no guarantee that all the users gas up at the nearest station introduced on the map and drive to the outlet from the down south. It should include a way from the north not to bias users too much.

日産レンタカー熊本空港店でレンタカーを借りて、熊本の旅はスタートしました。“空港+レンタカー”というキーワードで思い出すのはポーランドでの悲劇です。でも今回は、空港で借りて、熊本駅前で返却する予定なので、ポーランドでの出来事を教訓にして、出発前に空港をナビに登録する必要はありません。でも、駅前の返却場所をきちんと確認してから出かけないと…。

 

[1] 返却場所周辺の地図 [2] 返却場所の外観写真 [3] 下から向かってると思い込む…

と、そんなわたし達に、スタッフさんがいかにも自分たちで作ってます!な雰囲気のプリントをくださいました。わたし達が車を返すことになる日産レンタカー熊本駅前店周辺の地図です(写真[1])。おー、これぞ日本の“お・も・て・な・し”だ。ナビに目的地設定するときの注意やコツが書いてあったり、最寄りのガソリンスタンド数店舗を案内していたり、そこから返却地点までのルートも書いてくれたりしています。これがあれば、ポーランドで遭遇したような胃のキリキリする体験はしなくて済みますね。用紙の裏を見ると、返却地点の写真まで印刷してくれていました(写真[2])。なるほど、こんな感じのビルの一階に、こんな感じで入口があるんですね、分かりました。絶対に迷わず辿り着いてみせますとも…。

そしてわたし達は、目的の場所が“道路の右手”に現れるものだと露ほども疑わず(写真[3])、二人で右手ばかり気にしながら走行した結果、「うわぁ~、左側じゃんっ」ってことで、一度通り過ぎることとなりましたとさ(笑)。言われるとおり最寄りのガソリンスタンドを利用すればイイのに、もうちょい手前でガソリンを入れてしまったんですよねー。そもそも、この地図上の矢印に沿って走行しているわけではないのに、この地図を見ながら走っていたら、とうぜんコレに沿っているものと錯覚してしまった。先入観おそるべし。

自分たちの腑抜けっぷりを棚に上げて改善提案するならば、下(南西)からアプローチする場合と、上(北東)からアプローチする場合の二通りを、見て容易に区別できる方法で地図に埋め込んでくれれば、先入観が強くなりすぎるのを抑えるとともに、自分がどちら方向からアプローチしているのかをユーザー自らが意識する手助けにもなるのではないかと思います。Excelで作って、モノクロでプリントするのが前提だと、大変だとは思いますが…。