囲み線の威力

2013年09月18日(水) 17:39

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POWER OF A BOX: The door-open button of an elevator in Tokyo is boxed with a white line, which draws the attention of a person who wants to press it for those jumping into the elevator. The track number for the bullet train bound for Tokyo is also boxed with a white line to draw passengers’ attention. Now, I learned from these examples, and created a box for my 5-year-calendar, which has made it really easy to focus on the month I want to.

 

[1] 開ボタンに白い囲み [2] のりば情報にも白い囲み [3] 我が家のカレンダーに応用

新丸ビルのエレベータに乗ったら、“開”ボタンに白い囲み線がついていました(写真[1])。エレベータの中はすこし薄暗くなっていたので、白い線がとても目立っていました。乗り込んでこようとする他のお客さんの姿を見て、急いで“開”ボタンへ手を伸ばそうとするときに、視線と指をばっちり誘導してくれる感じです。“開”と“閉”でボタンの大きさを変えたり、“開”ボタンのアイコンのみ緑色にしたりして設計の段階でも目立たせる工夫は施されていますが、それをさらに強化すべくユーザーが白い囲み線を後付けしたということですね。

那須塩原駅で、東京行きの新幹線に乗ろうとして改札をくぐったときです。頭上の電光掲示板の“のりば”の数字が白い線で囲まれていました(写真[2])。東京行きののりばを尋ねられるケースが多いという経験則から、その情報をより目立たせようってことになったのでしょうか? 北へ向かう人がこの情報を間違えて拾ってしまう危険性があるのは気になりますが、新丸ビルのエレベータと同様、読み取って欲しい情報を際立たせて、視線を誘導することに成功しています。

これらの事例に倣い、我が家のカレンダーに囲み線を付けてみました(写真[3])。コントラストを考えて、色は黒。去年から使い始めた5年カレンダーで、去年のことを思い返したり、年末年始の予定を立てたりするのにおおいに役立つ優れモノなのですが、見る度に、フォーカスを合わせるのが大変だったのだ。貼ってはがせる両面テープを使っているので、10月になったら、静かに剥がして10月のところに貼り直せば終わり。毎月あらたに枠を作るとなると面倒だけど、月に一回、横にずらすだけなら飽きっぽくて面倒くさがりの私にもきっとできる。ビリッと破壊してしまわないようにだけ、気をつけようっと。