自販機の広告スペース

2013年09月27日(金) 14:51

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AD SPACE ON VENDING MACHINES: Asahi’s vending machine in Kyoto offers a list of drinks sold from that machine in English and Chinese. I remember I was shocked to get a bottle of green tea with sugar in NY or Singapore before, because “sweet” green tea is ruled out 100% for Japanese (I believe). The list has plenty room for improvement, but the idea of using that space to provide useful information for foreign tourists is great.

 

[1] 左がアサヒで右がCoca-Cola [2] 沼津では干物情報を提供 [3] 英語と中国語で商品紹介

いつの頃からか分かりませんが、自動販売機(以下“自販機”)の一角に広告スペースが持たれるようになりました。取り出し口から、購入した飲み物を取り出そうとするときにちょうど目に入るくらいの高さのところ。特に広告を置かず、自販機を設置している飲料メーカーのロゴがババーンとあるだけの場合も多いですが(写真[1]の右側の自販機)、この夏に訪れた沼津漁港ちかくで見かけた自販機には、“美味しい干物の見分け方”なる情報が掲示されていました(写真[2])。なんと地域色の濃い広告だ…笑。確かにその辺でめったやたらと干物を売ってるし、改めて写真を眺めてみると、へぇ~度の高い情報であることは間違いありません。その場でわたしが必要とした情報かどうか…は微妙ですが。

8月20日に放送された『ガイアの夜明け』で、深夜まで営業するスーパーやコンビニの増加に伴い、自販機市場が苦境に立たされているという話題を取り上げていました。Wi-Fi機能を自販機に埋め込んで外国人観光客の多い観光地への進出を図っているアサヒ飲料の取り組みとか、興味深いです。

そんな流れで思い出したのが京都で見かけた自販機です(写真[1])。左側の自販機の広告スペースに注目! この自販機で販売している商品を英語と中国語で紹介しています(写真[3])。文字や画像が小さかったり、上にある商品見本との対応づけが難しかったり、三ツ矢サイダーとドデカミンが同じ“carbonated drink”となっていたり、見た目のデザインも含めて改善の余地は多々ありそうですが、日本語を読めない人、日本で売られている飲み物についての知識に疎い人には嬉しい情報に違いありません。アメリカやシンガポールで、“green tea”なら大丈夫!と自信満々購入した緑茶が甘くてビツクリ!なんてこと、実際ありますし。飲み物の常識は国によってさまざまですからね。

ちなみにこの自販機もアサヒ飲料ですね。お隣のCoca-Colaは、同様のスペースにはロゴを置くだけにして、ショーケースの周りに、しかも箱からはみ出るのもお構いなしにベタベタと広告を貼っています。取り組みとしては断然アサヒ飲料のほうが優勢なのですが、外国人観光客には、CokeやFantaの知名度のほうが安心感、高そう…。Wi-Fi機能を持たせるのも名案だと思いますが、広告スペースの使い方みたいなちっさいところもまだまだ差別化戦略に使えそうです。ガンバレ、アサヒ。