目線の高さも無視される

2013年04月26日(金) 14:55

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INFO AT THE HEIGHT OF EYES IGNORED: Well recognizable information is provided at the height of eyes, which tells pedestrians to go along the right side of the notice board and cyclists to go along the left side of it. It is just ignored, though. To change people’s behavior, a spatial design with a broader view seems to be needed.

2008年6月の道交法改正以来、歩道に“普通自転車通行指定部分”を設けているところをあちこちで見かけるようになりました。でも、その周知方法が徹底されておらず、特に頭上高くに案内を設置しているところは気づいてもらえない場合が多いから、なるべく目線の高さに案内を置くべし…という話を3年前に書きました。

 

[1] 歩行者は右、自転車は左 [2] しかし、自転車が右へ [3] 歩行者も躊躇なく左へ

府中駅からほんの2~3分行ったところの歩道です(写真[1])。東京もここまで西へ行けば土地に余裕があるのか、車道より広いんでないの?というくらいの歩道でした。そしてこの歩道の車道側は、例の“普通自転車通行指定部分”となっていて、決して見逃されることのなさそうな大きさの案内が道のど真ん中に、そして道行く人たちの目線に近い高さにでで~んと設置されています。

これはイイ!とか思いながら、写真を撮るついでにほんの数分現場を観察しましたところ、自転車に乗ったおっちゃんが歩行者通路へ悠々と進入していきました(写真[2])。おいおい!と思っていたら、歩行者2名がなんの躊躇もなく自転車通路へ入っていきました(写真[3])。そういうわけで、目線の高さに案内があってもあっさりシカトされることが判明です(笑)。案内の設置位置やデザインだけではなく、もう少し広い視野で空間をデザインすることを考えないと、人びとの行動は変えられそうにありません。