天才でごめんなさい

2013年03月04日(月) 19:01

日本発信四方山話, 東京

TENSAI DE GOMEN NASAI: I must admit, AIDA MAKOTO is a genius. He is one of the most noted contemporary artists in Japan today, and is famous with his grotesque and erotic in style with his most works. He projects modern Japanese society very cynically, and some of his works are really comical. I couldn’t help laughing especially when I found his work showing a mock demonstration asking native English speakers to change their pronunciation.

天才と自称するアーティストの天才っぷりを見てやろーと、気合い十分で行ってまいりました。六本木ヒルズの森美術館で開催されている『会田誠展:天才でごめんなさい』です。

 

[1] おにぎり仮面を撮ってみた [2] いちばん笑った作品 [3] 招待券あまってます

『考えない人』という造形作品のみ、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスにもとづいて撮影可能となっていたので、これは逆に撮らないと失礼かと思いまして撮ってきました(写真[1])。他の作品は、ウワサどおりのエログロが多数ではありますが、政治的傾向の不統一や矛盾を意図的に埋め込んだ非体験者による戦争表現『「戦争画RETURNS」シリーズ』や、“子どもの純粋を大人が利用する構図”に対して感じていた抵抗や嫌悪を28歳の大人が子どもになりきって(たかどうかは不明…)描きあげた『ポスター(全18連作)』などは社会に対する深イイ想いが素晴らしいアートとして仕上げられていて感動でした。

思わず吹き出してしまうくらいに滑稽な作品もたくさんあって、大学2年のときの課題で作ったという『自殺未遂マシーン』の取扱説明ビデオとか、会田さんが真顔で自殺未遂に挑む様子に私の腹はよじれました。『日本に潜伏中のビン・ラディンと名乗る男からのビデオ』も、思わず見入ってしまう面白さ。そんな中でも一番つき刺さったのは『ユア・プロナンシエイション・イズ・ロング』と題されたデモ(のフリ)風景の写真です(写真[2])。

– Pronounce simply and shapely as Japanese do!!!!!
– Cut down vowels! Be based on Katakana
– Stop Speaking with trilled R’s!

会場で声を出して笑っちゃったよ…。いや、もー、笑えるアートなんて初体験です。会田誠は確かに天才だった。そういうわけで、我が家にはなぜか『会田誠展:天才でごめんなさい』の招待券が7枚も残っています(写真[3])。行きたい人には差し上げますんで連絡ください。ただし手渡しに限る。