HOUSE VISION 2013 TOKYO

2013年03月22日(金) 19:41

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 東京, モノ+コトの話

HOUSE VISION 2013 TOKYO: House Vision is a focus for exploration and thinking about “Living in a city with a new sense,” and tries to be an information release and research platform for introducing Japanese life style to the world. I got some great ideas for my future living which shall be achieved hopefully in the near future.

会期終了間際、ぎりぎりに滑り込んできました、HOUSE VISION 2013 東京展。青海駅前の特設会場にて開催中です。会場構成はご存知、隈研吾氏。木組みが美しくて、会場に入った途端に和みます。やっぱり“木”って素敵ですね。

 

紹介されている6つの家の中で一番ぐっと来たのは、木材を環境形成の基点に置く住友林業と現代美術作家の杉本博司氏が提案する“数寄の家”でした。竹箒を利用した生け垣(写真[1])や本来ならただ捨てられるだけの杉の皮を利用した塀(写真[2])、そして敷き瓦と苔庭のコントラスト(写真[3])。いずれも美しくてウットリしてしまいました。肝心の家のほうはちょっと奇をてらいすぎている感じがして好きになれませんでしたけども…。

 

[1] 竹箒を利用した生け垣 [2] 杉の皮を利用した塀 [3] 敷き瓦と苔庭

無印良品は、住まい手が自在に暮らしの形を編集できる丈夫で可変性に富んだ“家具の家”を提案していました。壁や柱はありません。収納家具が家を支える構造体として機能する仕組みです。壁一面の収納(というか本棚?!)がリビングはもちろん寝室にも(写真[4][5])。憧れます。でもそれ以上に惹かれたのは、蔦谷書店と東京R不動産が提案していた“編集の家”のトイレ。やっぱり壁一面に本棚(写真[6])。コソッとトイレットペーパーもそこに置かれていたりして。イイじゃないか、同じ紙だ(笑)。

 

[4] 壁一面の本棚@リビング [5] 壁一面の本棚@寝室 [6] 壁一面の本棚@トイレ

“家具の家”が提案していた引き戸を使った開口部の作り方はまさに理想。でも、間口が広いと床面にこんなにレールが並ぶことになるんだな~っていうのは見落としてました(写真[7])。コレは地味に考えどころだ。外と内の境目のデザインという意味では、LIXILの展示に使われていた“光や風を調節できる戸”と“涼をもたらす壁”が絶妙にわたし好みでした(写真[8])。そして今回最大の発見は、“編集の家”にあった動く書斎です(写真[9])。これは目から鱗だった。わたしの在宅仕事時間が長いから、住まいを選ぶときにはいつも仕事部屋を確保できるかどうかが重要でした。陽の当たらない部屋で仕事をするのは荒むから嫌だし、かといって陽当たりの良い部屋を書斎にしたら寝室がどんよりしちゃったり。書斎には参考文献や過去のプロジェクトファイルなど紙モノがたっぷりで、あとはプリンターにスキャナーにシュレッダー。書斎には必要だけど頻繁に使うモノばかりでもない。そうだよ、必要なものは持ち込んで参照すればイイわけで、いつも書斎にある必要はない。そうだ、そうだ、そういう発想はなかった。うぉ~~~~~、家、欲しくなってきた。広ーいワンルームの中に動く書斎があるような家。“家具の家”が提案するように、引き戸を開放してリビングとテラスを一体化できれば、わたしの動く書斎を外に出して、心地よい風に吹かれながら仕事をすることもできる。あー、マズイ。盛り上がってきちゃった。

 

[7] 引き戸を使った開口部 [8] LIXIL提案の戸と壁 [9] 最高ヒットは動く書斎