麗しき花嫁のれん

2013年03月25日(月) 18:59

日本発信四方山話, 石川

BEAUTIFUL HANAYOME NOREN: This is to introduce a fascinating Japanese traditional arts with 400 years of proud history in Noto. It’s called “Hanayome noren.” Noren are curtain-like clothes which are normally used at the entrance of Japanese stores. In Noto region, brides (or probably their mothers) prepare it as a part of marital pacakges, and it is hang at the entrance of the room where the family Buddhist altar is placed. On the wedding day, the bride goes through the noren and gives the groom’s ancestors a greeting. Interesting culture, isn’t it? And, the noren itself looked really beautiful.

未だにしぶとく能登の話。最終日にわざわざ市営バスに乗ってまで見に行った“花嫁のれん”の紹介です。すごくキレイだったから。

七尾駅から海に向かって少し歩いたところに一本杉通り商店街というのがあります。歩いてみるとやたらと仏壇屋がありまして、それもそのはず“七尾仏壇”というのは国が指定する伝統工芸のひとつで17世紀の後半から続く長い歴史を誇っているらしい。仏壇を覗き見すると(入って見る勇気はない…)、すんごい豪華でキンキラなお仏壇がいかにも高価そうな雰囲気で並んでおりました。他にも有形文化財として登録されている素敵な面持ちの建物が通りのあちこちにあって建築好きにはお散歩オススメです。そんな登録有形文化財のひとつ、高澤ろうそく店(写真[1])で蝋燭を買ってみたりなんかしました。

 

[1] 登録有形文化財のひとつ [2] 花嫁のれん館の展示 [3] 常設展示してくれているお店も

さて肝心の“花嫁のれん”ですが、同じく一本杉通り商店街にある“花嫁のれん館”で年中見ることができます。と観光ガイドに書いてあったのでフラリと行ってみましたが、開いていなくて中には入れませんでした。でも、ガラス戸越しに見られるようになっています(写真[2])。奥には立派な仏壇もありました。この“花嫁のれん”いうのはですね、幕末から明治にかけて、加賀藩の領地でみられていた庶民の風習です。花嫁が嫁入りの日、婚家に持参し、花婿の家の仏間の入り口に掛け、それをくぐってから仏前にて手を合わせ、嫁ぎ先のご先祖様に「これからよろしくお願いします」とご挨拶をするんだそうですよ~。自分ではまったくやってみたいと思わない風習ですが(スミマセン…不信心者なもので)、文化としてとても興味深く、しかも加賀友禅で作られるのれんは本当に美しいです。ちなみに同じ通りにある“きもの処凛屋”でも、花嫁のれんを年中展示してくださっていて、そちらのほうが間近に見られます(写真[3])。

毎年、ゴールデンウィークを挟む約2週間、商店街のあちこちに100枚を超える花嫁のれんが展示される“花嫁のれん展”が開催され、今年は記念すべき10回目を迎えるようです。すっごい見たい。コレとか、コレとか、すごい斬新なデザインじゃないですか? 間近に眺めてウットリしたいですー。チャンスのある方はぜひ、行ってみてください。