支払先は誰?
2013年02月25日(月) 19:33
UXいろいろ, 日本発信四方山話, カエルあれこれ, 京都, サインやUIの話, モノ+コトの話WHOM I’M GOING TO PAY?: I was about to buy a pretty stuffed frog on an online shop, Kyoto Denim, and was led to its PayPal page to make the payment. However, the PayPal page was titled it’s a payment to Homey Ltd., which sounds unfamiliar. It obviously should tell it’s a payment to Kyoto Denim (which is run by Homey Ltd.). It’s difficult for a company like PayPal, because it needs to care about 2 types of users (1 is the online shop to use PayPal to recieve payment from its customers, and another is the end users who use the PayPal system to make the payment to online shops), but still, or all the more, well considered UCD is required.
京都デニムのWebサイト(写真[1])で買い物をしました。そう。素敵デザインのジーンズを…買いたい気持ちは山盛りなのですが、高いのです。数千円のCDをチマチマ買い続ける旦那に日々文句を言っているのに(積もり積もってボチボチの金額にはなっているようなのですが…)、仕事に履いていけないジーンズに私がウン万円も投資をするわけにはいきません。旦那の無駄遣いに文句を言いにくくなってしまいます。で、何を買ったかですが…、去年わざわざ京都まで買いに行った“でにがえる”のお母さん(ちょいデカ)が売りに出ているのをうっかり見つけてしまいまして、速攻でポチっとな。そういうわけで我が家の玄関では今、でにがえる親子がお客様をお迎えします(写真[2])。※1, ※2
でもって今日書きたいのは…って、ここから本題かよっ。前置き長過ぎ(セルフツッコミ)。でにがえるを買おうと京都デニムのオンラインショップで購入プロセスを進んでみると、PayPal決済ができるようになっていました。仕事のギャラを時おりPayPalで受け取っている私のPayPalアカウントには、結構な額のお金が入っています。「おー。これなら旦那に無駄遣いがばれないじゃん」とか思いながらPayPalでの支払いを選択したのでした。※3
そして決済プロセスへ進むとですねー、支払先が“有限会社豊明”だっていう画面が表示されました(写真[3])。京都デニムの運営会社が“有限会社豊明”なんですね。そう、なんの疑いもありません。でにがえるを買うための支払いだってこと、注文明細を見れば分かりますから、すぐに納得がいきます。でもコレってどうでしょう? ユーザーの視点からいくと、支払先は“京都デニム”であるべきではないですか? 少なくとも、そういう記述があるべきだと思いませんか? これは“有限会社豊明”の落ち度なのか、PayPalの落ち度なのか、判断に迷うところですが、わたしは後者のUCD(人間中心設計)がダメなのが原因ではないかと疑います。PayPalのようなサービスの設計では、それを決済システムとして導入する小売店(本ケースでは京都デニム)とさらにその小売店を利用するユーザー(本ケースでは私)という2段階のユーザーが存在することになるので設計は当然むずかしくなります。とは言え、お金を扱うサービスですからその2段階のユーザーがともに何の躊躇や不安もなく使えるように設計する必要が出てきます。残念ながら、PayPalはまだそこまで到達できていませんねー。だからなかなか日本に浸透しないのかもしれません。
※1:親子の間にあるのは、サッポロビールから最近発売された限定醸造の薫り華やぐエビスです。でにがえる親子の大きさをお伝えするために置きました。常時玄関で皆さんをお迎えするものではありません。
※2:仕事に履いていけないジーンズは無論、CD以上に無駄遣い感の高い買い物なのではないかというご指摘は不要です。自覚しています(笑)。
※3:モノが届き、喜び勇んで玄関に飾るので、わたしの無駄遣いはバレます、当然。大丈夫。自覚しています(笑笑)。