印刷位置にも意味がある
2013年01月31日(木) 19:08
UXいろいろ, 日本発信四方山話, 東京, サインやUIの話, モノ+コトの話PRINT POSITION DOES MATTER: Astalift, the cosmetic brand I’m fond of, sends me a direct mail regularly. Its envelope has a guidance printed to prompt recipients to open it and have a look inside. I noticed its print position has slightly been changed to closer to the top edge, which makes it even easier to take the leaflet out of the envelope. What a tiny but effective change!
アスタリフトからちょくちょく届くDMの封筒が、もう一息で一段と開封しやすくなるのに残念って話を紹介したのはもう2年も前のことになります。最近届いたのを見て、ちょっと目から鱗が落ちました。
写真[1]が2年前の封筒です。開封を促すためのガイダンス「①②をつまんで左右にお開け下さい」が縦方向のほぼ中央に印刷されていました。そして最近の封筒が写真[2]です。「開けづらい場合はハサミ等をお使い下さい」という追記はまーとりあえず置いといて、ガイダンスの印刷位置に注目してください。縦方向の上端に近い位置へと移動しているの、分かりますか?
確かに、この位置で左右にグイっと引っ張り開けて、その勢いのままグルっと中の冊子の右上の角をビニールの外に出せれば(写真[3])、中身を取り出しやすいです。切り取り線を裏面にも延ばすとか、上下端の横にも入れるとか、前回そんな改善提案をしたのですが、それらに優るとも劣らない改善に感動です。
推測ですが、中の冊子の表紙デザインも白背景を基本とする方針に変わっているような気がします。ガイダンスの印刷位置を上端に近づけることで、冊子タイトル部分近辺にガイダンスがのることになり、おかげでコントラストが強くなってガイダンスに気づきやすいという効果があります。冊子の中央付近には、アスタリフトのテーマカラーである“赤”を身にまとった商品の写真が配置されることが多く、その上に赤字のガイダンスを置いても目立ちません。気づいてもらえなければ使ってもらえませんからねー。ユーザビリティの基本です。