地図は日英併記にすべし

2012年11月26日(月) 18:27

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MAP WRITTEN IN JAPANESE AND ENGLISH: Though restaurants, hotels, and companies provide an access map in English for foreigners, is it enough? When they have a map in Japanese, they would find it easy to communicate with a taxi driver, but they often become anxious because they are not able to read the map. When they have a map in English, they would find it easy to read, but they would find it difficult to communicate with a taxi driver and/or Japanese people when they get lost. Solution is to provide a map written in both Japanese and English. Easy?

先日、仕事でお世話になった(正確に言うと、わたしがお世話をした)アメリカ人にディナーを奢ってもらえることになり(わーい)、やっぱ和食が良いよなー、でも寿司とか刺身はさんざん食べてるだろうなー、と思案した結果、東京ミッドタウンの中にあるてんぷら山の上に行くことにしました。わたしも食べたかったし、天ぷら。

 

[1] レストランのアクセスマップ [2] 英語版も用意されています [3] でも日英併記のほうが親切

レストランに到着した彼の手には、お店へのアクセスマップをプリントしたものが握られていました。ただし、日本語版(写真[1])。なんで日本語?と聞いたら、ホテルのコンシェルジュで「東京ミッドタウンの○○という店へ行きたい」と言ったら、日本語版のアクセスマップをプリントして渡してくれたらしい。コンシェルジュはなぜ英語版(写真[2])を渡さなかったのか? 理由は簡単。タクシーで行くのなら、日本語版の地図を運転手に見せたほうが確実だと考えたからです。ちなみにタクシーを降りてから困ることのないように、お店の名前は英語でメモしてくれていました。さて、コンシェルジュの仕事は、果たして上出来か?

まーまーだと思う。なるほど、タクシーの運ちゃんは日本語のほうが確実ですもんね。それに、iPhoneの小さな画面より、紙の地図のほうをタクシーの運ちゃんなら好むはずだ。うん。

でも彼曰く、お店に着いて私に会うまではドキドキだったそうです。手にしている地図を一言も読めなくて、目指しているところがそもそも正しいのかどうか確信を持てず、ずっとそわそわしてたって。分かる。自分の目で確認できない不安。逆に、英語の地図をタクシーの運ちゃんに見せた場合、自分が行き先を正しく伝えたことには自信を持てるけれど、運ちゃんが正しく理解したかどうかは確信持てず、やっぱりそわそわすることになるんですけどね(笑)。

しかし解決策は意外と簡単です。日英併記の地図があれば良い。そんないかしたアクセスマップを作っているレストランはちょっと探したけど見つかりませんでした。敢えて事例を添えるなら、日本政府観光局が提供しているTOKYO WALKSの地図とかよく出来てます(写真[3])。こうやって日英併記にすれば、迷ったときに人にも聞きやすいし、聞かれた日本人も日本語なら読めるから、身振り手振りで道案内できると思う。コンシェルジュとしてもうワンランク上のサービスを提供するとしたら、道中の不安を和らげてあげるために、英語版のアクセスマップもケチらずプリントしてあげるだけで良かったかもしれません。

日英併記のマップを作るのが手間ならば、日英のマップが一枚にプリントされるようにしてあげるだけでもイイかもしれませんね。レストランに限らず、外国人のお客様をお招きする可能性のあるホテルや企業なんかにも、ぜひ考えていただきたい配慮です。