森の謌にて家族の集い

2010年10月13日(水) 12:11

UXいろいろ, 日本発信四方山話, 北海道, モノ+コトの話

去年は母の古希のお祝いという口実でしたが、今年は祖母の23回忌の法要という名目で集合し、皆で温泉に行ってきました。弟夫婦が仕事で参加できなかったのは残念でしたが、東京にいる私としては、旦那を伴って故郷に帰る年に一度のイベント。無神論者なので法事とか正直どうでもイイし、おまけに23回忌ってあなた…。いったいいつまで寺に上納し続けるんだ!とツッコミたいくらいですが、年末年始やお盆の混雑に紛れて帰省するよりも気楽に帰れるので良しとしました。

もっと言うと実は、8月にオープンしたばかりの森の謌に泊まってみたかった。今回の帰省のいちばんの目的は(親には内緒ですが…笑)、ここでの宿泊体験です。

北海道を舞台に各地域の特色を生かした宿を展開する鶴雅グループの8軒目の宿として2010年8月に定山渓にオープンした森の謌(もりのうた)は、北海道の豊かな森が四季折々に紡ぎ出す物語を感じられる空間を提供することを狙っているそうです。鶴雅グループは他にも、オホーツク文化の息吹を感じさせる北天の丘(ほくてんのおか)や人々のこころの故郷として懐かしく温かいおもてなしを提供することを信条とする鄙の座(ひなのざ)など、道東を中心に、少しお値段お高めですが、そのぶん上質なエクスペリエンスを提供します!というコンセプトの旅館やホテルを運営しています。

 

[1] 森の謌へ行ってきました [2] ロビーのベンチが素敵だった [3] コテージの露天風呂

で、今回は新しくオープンしたばかりの森の謌に行ってきました。正面玄関前の車寄せは広々していて(写真[1])、後ろを守るようにそびえる山の木々の紅葉はもう随分と進んでいました。エントランスを入ると天に向かって伸びる大木をイメージした鉄製のオブジェが目に飛び込んできます。フロントへ向かう途中にあるベンチ(写真[2])の座り心地が絶妙でした。低反発マットレスの上に正方形に切り揃えた木のタイルを並べたもので、堅すぎず柔らかすぎずお尻に優しい感じ。我が家にも欲しいかも。

案内されたお部屋は、4室しかない森のコテージです。母が言うには(ということで話半分で聞いてください)半年先まで予約でいっぱいらしいです。我が家は8月のオープン以前から予約していたので泊まれました。ラッキー。しかし、紅葉した木々を愛でながらゆったり浸かれるはずの露天風呂(写真[3])はなぜか熱湯風呂状態で、夜になってからフロントへ行って温度調節の方法を聞いたら、ホテル側で対応するってことで深夜にホテルマン登場。ところがフロントの人では対応しきれず、エンジニアが追加で登場。右往左往すること約1時間。もともとの設定を間違えていたらしく大変申し訳なかったと平謝り。終了したのは深夜1時30分過ぎというお粗末な展開でわたしは少々ご立腹です。チェックアウトの際に何か一言なり、一品なりあるかと期待しましたがそれも無し。振り返ってみると、客室の案内係は肝心なことを何も説明せずにそそくさと去っていったし、レストランのウェイトレスはお手ふき落っことすし、森の物語を紡ぐための箱は完成したけれど、社員教育がぜんぜん追いついていない感じで、正直今回の満足度は低かったです。社員がもう少し慣れた頃を狙って行くことをオススメします。

そうは言ってもなかなかに贅沢な家族旅行でした。来年は姪っ子が受験生になるので、こんなタイミングで呑気に温泉へ行く余裕はないかもしれませんが、合格祝いとかなら有りかな? そんなことを言ったらプレッシャーでしょうか…。