新しい本屋の形?

2009年10月29日(木) 17:18

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丸善丸の内本店の中に10月23日にオープンしたばかりの「松丸本舗」。ニュースで見かけてあまりにも気になったので早速行ってみました。千夜千冊でお馴染みの松岡正剛さんと丸善がタイアップして作った新しい形の本屋さんです(写真[1])。

 

[1] 松丸本舗に行ってきました [2] 斬新な本棚 [3] 引き出しとか出てきます

本殿(ほんでん)には、松岡さんの宝物的蔵書の数々がずらり。懐本(かいほん)コーナーではさらにスペシャルな蔵書を公開しています。ゲストの蔵書を再現する本家(ほんけ)コーナーには、第一弾として歌舞伎役者の市川亀治郎さんや女優の山口智子さんらが大切にする“人生を変えた本”が展示されています。みんな難しい本を読んでいるのね…。

本の分類方法や企画展示なども興味深いですが、松丸本舗のいちばんの売り?!は松岡さんが最優先に取り組んだという本棚のデザインやレイアウトです。棚板が側板よりも前にせり出していて厚みも十二分。どれだけ本を積み上げても大丈夫!という安心感を与えています。ところどころに格子戸があったりして、こっそりしまい込みたい本(なんて本屋にはないようにも思いますが…笑)や大切すぎて埃ひとつ付けたくないという本(も普通の本屋にはないな)を入れられるようになっています(写真[2])。棚板は平板ではなく、まるでリズムをとるようにところどころ凹凸していたり、棚板から引き出しが出てきたりもします(写真[3])。そんな遊び心満載の本棚、本好きにはたまらないオモチャのようにも見えます。キレイに並べるばかりではなく、積み上げちゃったり、棚板の表面にちょっとコメントを書いてしまったり、なんとも贅沢な感じ。将来、家を建てるときの参考にしよう(いつの話だ…?)。

ちなみにこの本屋では、買おう!とか、欲しい!とか思って買いに行った本はたぶん見つからない。従来の本屋のような分類をしていないから。そうじゃなくて、なんとなく出会っちゃったからこの本を買おう!とか、よく分からないけど試しにこの本を読んでみよう!とかって感じで本を選んで買える人向けの本屋だと思います。自分では選べないから誰か決めてくれ!みたいな優柔不断さんにもイイかも(笑)。3〜4ヶ月ごとにテーマを決めて、本の中身を入れ替えるようだから、3〜4ヶ月に一回行ってみようっと。