ばんえい競馬デビュー

2009年10月24日(土) 23:07

日本発信四方山話, 北海道

若い頃、札幌競馬場で長くアルバイトをしていました。おかげで平地競馬についてはかなり通なわたしです。

でも、ばんえい競馬を見るのは生まれて初めて。経営難で一時存続が危ぶまれたばんえい競馬ですが、昨年あたりに息を吹き返し、かなりの人気を集めるようになったのだそうですよ、帯広で。

 

[1] 各馬、スタートしました [2] 一つ目の障害は難なくクリア [3] 二つ目の障害は大変そう…

ばんえい競馬”なるものの知識をまったくお持ちでない(おそらく)多くの読者のために、軽く解説を。ばんえい競馬は、鉄ソリを馬に曳かせて速さを競うレースです。コースは全長200メートル。途中に2つの障害(坂道)があります。ゲートが開いて一斉にコースへ走り出してきた馬たち(写真[1])は、騎手の乗った重たいソリを懸命に曳いてゴールを目指します。一つ目の障害は皆、それほど苦もなく乗り越えていきます(写真[2])。二つ目の、より難易度の高い障害へ向かう途中、立ち止まる馬が出てきたりしてビックリします(笑)。平地競馬ではあり得ないことですが、ばんえい競馬では坂の手前で馬を意図的に停止させ、力を溜めてから一気に障害を越えるという作戦もアリのようです。力を溜め込んだはずの馬が、坂の途中でへばってもう一回止まったりするので少し笑えます(写真[3])。もっとおかしいのは、馬券片手の観客が馬の歩みと共にスタート地点からゴール地点へとぞろぞろ歩いていくこと。自分が賭けた馬を応援しながら、観客がそぞろ歩いていく様子は、レース以上に見応えがあります(笑)。

それから、ゴールの定義が平地競馬と違います。平地競馬では馬の鼻先がゴールラインを過ぎたところで勝敗が決まりますが、ばんえい競馬では、ソリの最後尾がゴールラインを通過しないとゴールしたことになりません。慣れないと、「勝った!」と思ったけど最後の最後で追い越されたなんてこともありそうです。

ここ一年、ギャンブルはとんとダメなので今回も期待していませんでしたが、案の定、少々負けました。一緒に行った6歳の少年(友達の息子)は馬を見る目があるようで、おかげで母ちゃん勝ってしまってましたけど…。君たち、頼むからはまらないでおくれ。

★—–追記(10月26日)
音更町在住のまろさんからご指摘をいただきました(笑)。
そうそう、ばんえい競馬に出走する馬は、JRAの競馬で見るサラブレットとは違うのですよ。肝心なことを書き忘れました。彼らは俗に言う“農耕馬”です。速さよりも、文字通り“馬力”が価値に直結する馬。足が太くて短くて、胴体も太め。ガッチリしてるという簡単に言うとそんな特長の馬たちです。北海道では“道産子”と言うのかな?