UnmoUT用ツールその2

2009年06月16日(火) 05:50

UXいろいろ, イベントの話, モノ+コトの話

ニュージーランドに拠点を置くユーザビリティコンサル会社、Optimal Usabilityが作っているツール“Chalkmark”の紹介です。

 

[1] optimal workshop展示ブース

昨日紹介したUserZoomのものに比べると少々見劣りしますが、基本的なコンセプトは同じ。ユーザーさんに指定のURLへアクセスしてもらい、タスクを実行してもらいます。教示は画面上に出ますので、やはりモデレーターは不要です。

UserZoomとの一番大きな違いは、ユーザーさんは評価対象となるウェブサイトの画面を直接見るのではなく、そのスクリーンショットを見ながらタスクを行うというところでしょうか。ただの“絵”を見てタスクを行ってもらうことで、ボタンがボタンらしく、リンクがリンクらしく見えているかどうかのチェックが可能になるという利点があります。また、たとえばナビゲーション部分だけを切り取ってテストするようなことも可能なので、ページ単位ではなく、パーツ単位で問題点を拾いたいというときには重宝するかもしれません。難点は、テストの準備が大変というところかな? スクリーンショットをとるだけなら何てことはないかもしれませんが、数が多くなればそれなりに大変な作業になるのではないかと思います。

テストの結果は、クリックマップ(ユーザーがクリックした部分をヒートマップ形式で表示したもの)で示されます。具体的にどの部分を何人のユーザーがクリックしたか、タスクを途中でギヴアップしたユーザーが何人いたか、タスクの達成に平均してどのくらいの時間を要したか、といった情報も一緒に提供されるようです。

Chalkmark”の他に、コンテンツをどのようにカテゴライズするかを探索したいときに使うカードソートのツール“OptimalSort”と、想定しているラベルとカテゴライゼーション(つまり、IAです)が機能するかどうかを確かめるときに使うツール“Treejack”も姉妹品として用意されています。いずれも Optimal Workshop のサイトに詳しい説明とデモがありますので、ご興味のある方はぜひ覗いてみてください。

Optimal Usabilityが提供するツールはどれも、まず無料で使ってみることができるようになっています。被験者数やタスクの数などによって制限はありますが、ちょっと試しに使ってみよう!を可能にしてくれているので敷居が低いですね。タスクの設計や教示文の書き方などを学生や新入社員に練習させるにはなかなか使えるツールになるかもしれません。ただし、先ほどサインアップしてそのお試し利用をしてみたのですが、教示文に日本語が入らない…。英語オンリーだったらゴメンなさい。英語以外の言語に対応できるかどうか先ほど問い合わせを入れたので、返事が来たら追記します。

—– ★追記★ 英語以外の言語対応は未定だけれど、予定はしているとの返信でした。仕事の速い会社であることを期待しましょう。