アメリカで優先されるのは…
2009年06月20日(土) 00:16
UXいろいろ, アメリカ縦横無尽, サインやUIの話, サンフランシスコ, ポートランド, モノ+コトの話「お年寄りや身体の不自由な方、小さなお子様連れの方に席をお譲りください」みたいなアナウンス、日本で電車やバスに乗るとよく耳にしますよね?
ヨーロッパ各国で見かけた“優先席マーク”を以前ご紹介しましたが、お年寄り、身障者さん、妊婦さん、小さな子供連れのお母さんなどが“優先”されるのは日本と同様でした。 (過去の日記はこちら→ 優先席マーク/優先席マークその2/優先席マークその3)
でも、アメリカでは少し違うようです。
写真[1]は、サンフランシスコでケーブルカーに乗ったときに見かけた優先席マーク。お年寄りと身体の不自由な方に席を譲るようにと書かれています。おまけに、これは州の法律で決まっていることだという但し書きまであります。とてもアメリカっぽいですね(笑)。
ポートランドのMAX(路面電車)にも同様にお年寄りと身体の不自由な方に席を譲りましょう!と書かれた優先席マークがありました(写真[2])。お年寄りのアイコンがカワイイです。
それはさておき、どこがヨーロッパや日本と違うかというと、妊婦さんや赤ちゃん連れのお母さんなどが優先されることにはなっていない、という点です。“優先されない”と言うと語弊があるかもしれません。“妊婦さんや赤ちゃん連れのお母さん”よりも“高齢者や身体の不自由な方”が優先されるということだと思います。
MAXの車内で無料配布しているRider’s Guide(公共交通機関の使い方を記した書面)を見ると、ベビーカーを持ち込む際には通路や乗車口をふさがないよう折りたたむこと、そして優先席付近はお年寄りと身体の不自由な方のために必ず空けておくこと、との記述がありました(写真[3])。
国の将来を担う子供や子を産み、育てるお母さんたちを大事にしないわけでは決してないけれど、国や地域への貢献を果たし終えた方々への敬意が一番、なのですね。