スリに注意!?

2009年05月18日(月) 08:47

UXいろいろ, ヨーロッパ所々方々, アメリカ縦横無尽, エストニア, オランダ, サインやUIの話, スタンフォード, パロアルト暮らし

写真[1]をご覧ください。右の男性が、左の女性のバッグから何かを抜き取ろうとしているように見えませんか? 私の目にはそう映りました。そして、“スリに注意”という注意喚起の標識だと理解したわけです。

 

[1] スリに注意 に見えません? [2] これは本当にスリに注意! [3] 車上荒らしに注意

違いました。これは単に、ここが“歩行者用通路”であることを示しているそうです(笑)。スタンフォード大学の敷地内で見つけた標識で、中の男女が手に持っているのはノートとか教科書とか、あるいは今の時代ならノートパソコンなんかを想定しているのかもしれません。学生っぽく見せようとして余計な情報を追加した結果、私のようなうっかり者が“スリに注意”と読み間違える、と。パロアルトのような治安の良い場所で、しかも大学敷地内で“スリに注意”だなんて、おかしいと思ったけどね…。

そういうわけで、アメリカではまだ“スリに注意”の看板を見かけていませんが、エストニアのタリンへ行ったときに見たのを思い出しました(写真[2])。すれ違いざまに女性からバッグを奪おうと試み、その勢いのまま走り去ろうとしている男性と、バッグを後ろに引っ張られて驚き、振り返っている女性、その雰囲気をよく伝える良いデザインです。

オランダでは“車上荒らしに注意”の標識を何度か見かけました(写真[3])。車内に置きっぱなしになっているカメラを持ち去ろうとしている犯人。標識のイラストとしてなぜ“カメラ”が選ばれたのかは定かでありませんが、形状から状況が伝わりやすくて、やっぱり良いデザインだと思いました。

アメリカのサインが少し出遅れている感じです(笑)。