郵便投函専用レーン
2009年04月24日(金) 06:45
UXいろいろ, アメリカ縦横無尽, パロアルト暮らし, モノ+コトの話むか〜し昔、ニュージーランドで生活をしていた頃、歩道の縁石のあたりに立っているポストの投函口が車道を向いていて、車で通りかかった人が、車を降りずに窓から郵便物を投函する様子を見かけて驚いたことがあります。横着をする人だな〜、と思いました。いやそれ以上に、そんな横着をできるようにポストを立てていることが可笑しくて、10年以上の月日が流れた今も、そのときの驚きを鮮明に覚えています。
しかしアメリカには、もっと驚きの事実がありました。郵便局の前の道路に、車を降りずに郵便物をポストへ放り込みたい人のための専用レーンが設けられているのです(写真[1])。高速料金を払うときのように、ちょうどイイところで車を停めて、窓を開け、ポストの投函口に郵便物を放り込みます。朝ともなると、横着なドライバー達が列をなしているから笑っちゃいます。
さらに興味深いことに、歩道に設けられている通常のポスト(写真[2])と専用レーンに設置されているポスト(写真[3])は、投函口の形が違います。窓から乗り出すことなく、少し腕を伸ばせば郵便物を放り込めるよう、投函口がニョキニョキニョキっと前へせり出してくれているのです(写真[1])。せっかく車から降りずに投函できるのに、シートベルトを外して窓から乗り出さなければならなかったり、入れ損ねて、地面に落ちた郵便物を拾うために車のドアを開けなければならなくなったりするのでは本末転倒ですから、運転席からミスなく投函できるようにとポストの形を変えてくれているのですね。素晴らしいユーザ中心設計です(笑)。