グラスフラワーって何?
2009年04月12日(日) 03:19
UXいろいろ, アメリカ縦横無尽, ボストン, モノ+コトの話ハーバード自然史博物館の一部に“グラスフラワー”なるものを展示する植物学博物館があると書きましたが、グラスフラワーって何?と思われた方、いらっしゃるのではないでしょうか?
これでもかと言うくらい目を近づけて細部を凝視しても、全部ガラス(グラス)で出来ているとは信じ難いくらい精巧に作られていました(写真[1])。植物の全体像はもちろんですが、めしべやおしべ、茎や葉の断面などもあります(写真[2])。19世紀後半まで、大学の授業で使う植物の模型は紙かロウで作られていたそうです。しかしそれらは正確さに欠け、かと言って本物の植物はいつまでも咲いていてはくれません。花の命は短いのです。季節に関係なく植物の研究を続けられるようにと考案されたのが、このグラスフラワーでした。
作ったのは、細かいことにこだわる(笑)ドイツ人の兄弟。製造に使われた道具(写真[3])も展示されていましたが、え?これだけ?というくらい質素でアナログでした。
博物館のおみやげ屋さんでもグラスフラワーを売っていましたが、展示の価値を貶めるがごとくちゃちな作りのもので、そもそも買う気はありませんでしたけど、それにしてもガッカリ。せっかくだから、最後まで素敵なエクスペリエンスを提供して欲しいものです。