IDEO Know How Talks
2009年03月12日(木) 04:44
UXいろいろ, アメリカ縦横無尽, イベントの話, パロアルト暮らしいつも歩いて行っている最寄りスーパーのちょい裏手に、IDEOの本社(写真[1] [2])があることが判明しました。余裕で徒歩圏内です。世界をリードするデザイン事務所として、日本でもその名はすっかり有名になりました(業界内だけかもしれないけど…)。興味のある方は、「発想する会社! – 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法」、「イノベーションの達人! – 発想する会社をつくる10の人材」などの書籍をどうぞ。
IDEOでは、隔週くらいの頻度で“IDEO Know How Talks”と題する講演会を開いてます。これがなんとOpen to the publicだと言うので、昨日、私も気軽に参加してみました。写真[3]は、会場の様子です。
昨日のスピーカーは、デンマークはコペンハーゲンにあるMindLab社のトップ、Christian Bason氏。MindLabは、デンマーク政府のお抱え機関でありながら、国の政策や法規、税金の使い道などを議論し、改変していく場に国民や民間企業を巻き込むことを推進するのがその主要任務となっているそうです。もともと、Ministry of Employment(日本で言うなら厚生労働省あたり?)、Ministry of Taxation(日本で言うなら国税庁かな?)、Ministry of Economic and Business Affairs(日本で言うなら経済産業省)という三省庁が協力して作り出した機関で、現在もその三省庁と連携して、国民がより豊かで幸せな生活を送られるよう知恵を絞り、汗を流しているのだとか。
う〜ん、これを日本で真似しようと思っても無理だろうな。日本の省庁が横の連携だなんて…。
もっとも肝心なのは、各省庁のお尻を叩き、音頭をとって横の連携を実現しようという人間が政府の上層部から現れるかどうかだそうです。結局、”ユーザ中心設計”ならぬ、”国民中心政治”の必要性を唱え、その実現に向けて具体的な行動を起こしていける人間が現れるかどうかが鍵だ、と。超人頼み?みたいな(笑)。その超人が現れなかったら、どうすればいいのでしょうね?
お気楽にIDEO訪問!と思っていたのに、テーマがバカでかくて少し引きました(笑)。でも、テーマは毎回かわるようだし、仕事に生きてくる面もあるでしょうから、今後もちょくちょく顔を出してみようと思っています。