紙幣で切符を買いたいときは…

2008年12月29日(月) 20:33

UXいろいろ, ヨーロッパ所々方々, サインやUIの話, ベルギー, モノ+コトの話

ブリュッセルでは少し節約してEU本部近くのホテルに泊まりました。つまり、お目当ての観光地からはちょっと距離があるってことです。しかし、おかげでEU本部の立派なビルとか見られちゃったし、地下鉄を使うことにもなったので小ネタたくさん拾えたし、悪くなかったです。ちなみに、普通の観光写真を見たい方はウェブアルバムへどうぞ。

 

[1] ブリュッセルの旧型券売機 [2] 言語切り替え画面 [3] ブリュッセルの新型券売機

で、今日は、その地下鉄駅で拾ったネタのひとつ、券売機です。

思いがけず早い時間にブリュッセル入りすることができた私たちは、夜のグラン・プラスをひと目見ようと地下鉄で町の中心部へ移動してみることにしました。そして出くわしたのが、写真[1]の券売機です。デフォルトはオランダ語のようです。確実に切符をゲットするには、まずこれを英語に切り替えねば(結局、オランダ語の勉強をさぼっている私たちですので…)。旦那は少し迷っちゃってましたけど、私は消去法で、左下の青いボタン(旗が二つ並んでいるように見えるやつ)が言語切り替えボタンだと推測。押したら画面が写真[2]のように切り替わりました。当たり。こっから先、お金を払うところまでは、特に分かりにくいところもなくスムーズに進みました。で、最後にお金を投入して切符を買おうとするときに躓くというか、固まるというか、とても困っちゃったわけです。紙幣を入れるスロットが見あたらないんですよね。コインのみ? カード用のスロットとPINを打ち込むためのテンキーが右側にありますが、VISAとか、MASTERとか、クレジットOKのマークがないので、これは地元の銀行カードのみって感じです。操作部分の真ん中に“MoBIB”と書かれた“ここにカードを置きなさいよぉ〜”的な場所がありますが、これは日本のSUICAやPASMOのような非接触型ICカード用っぽいですね。ここにVISAカード置いてもどうしようもないわけで、これも使えません。

幸いこのときは、二人分の切符を買えるだけのコインを持ち合わせていたのでセーフ。なかったらどうするんだろ?

翌日、違う駅で切符を買おうとしたら、新型の券売機に出くわしました(写真[3])。

いろいろと改善されていて興味深いです。言語切り替えボタンには、国旗シールが追加されていてひと目で分かるようになりました。その言語切り替えボタンと取り消しボタン(STOPと印字されています)の位置が左右入れ替わってます。この位置を入れ替える利点って、何かな? ちょっと分かりません。画面の左側にあったコイン投入口がカードスロットと同じ右側に移動しています。でもMoBIB用のカードリーダーの位置は変更ほとんどなし。選択操作に使うダイヤルは、“ここを回すんですよぉ”っていうのを明確に伝えるために、ダイヤル上に矢印を描くこととしたようです。何よりも大きな変更点は、操作方法をイラストとフランス語&オランダ語の2言語で説明することにした部分でしょうか? 券売機の上部に結構わかりやすく描かれています。それほど難しい操作が望まれる機械ではないので旧型でも十分だった気がしますが、結構しっかり改善してみちゃったようですね。これでどのくらい問い合わせや誤購入が減ったのかとか気になるところです。

しかし結局、紙幣投入口は不在のまま。紙幣で切符を買いたいときは、窓口へ行かねばならないのでした。クリスマスということで、窓口を閉めてしまっている改札が多くて散々迷いました、私たち。公共交通を使うときは、小銭を用意しましょう。