久しぶりの旧姓問題
2025年02月27日(木) 15:50
UXいろいろ, 日本発信四方山話, サインやUIの話, リサーチャーの知恵袋- THE LAST NAME STRUGGLE
- I attempted to verify my LinkedIn identity via Persona, but my maiden name didn’t match my passport. Despite little progress in Japan’s 旧姓 (kyuusei, maiden name) system, official chips still omit maiden names. Wouldn’t a dedicated “maiden name” field solve this?
年に何度か、LinkedIn経由で仕事の問い合わせが入ってきたりします。ビジネス用のSNSだし、結婚する以前からなにも考えずに旧姓で利用し続けてきました。
最近は「Persona」というサービスを使って政府発行の身分証明書を提供すれば、「身元が確かな人ですよ!」ってことになって信頼度が増すらしい。なりすましとか増えてるから、セキュリティ対策として大切なんだと思う。文中では「Personaで確認」と言っているのに、ボタンのラベルが「ペルソナで確認」になってるとか、こんまい話は、まぁ見過ごすことにしよう。
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気が変わって途中離脱しようとすると理由を聞かれます。改善意欲が感じられて悪くないですね。
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文末の表現がバラバラだとか、最後の選択肢「何か他のもの」はヒドイぞ!とか、細部がやっぱり気になるけどスルーする。
しかし、最近出番の少なくなったパスポートを引き出しの奥から引っ張り出してPersonaにデータを読み取らせて、よし完了!と思ったら「名前が一致しません」って言われるこの展開は、軽く予想はしていたけれど許しがたい。
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ビジネス用のSNSとして確固たる地位を築いたLinkedInなら、この旧姓問題をなんとかしてくれているのではないかと期待してみたけどダメでしたー。
ちなみにわたしのパスポートの苗字は、結婚してすぐの頃(約20年前)に「仕事は旧姓で続けてるんです!」という証明書(海外とのメールのやり取りなど)を役所に提出してやっと「SATO (OKUIZUMI)」と旧姓を併記してもらったという経緯がありまして、前回の更新では「旧姓併記を続けますか?」と聞いてくれて「お願いします」と答えるだけでした。昔の苦労を思うと格段に進化(進化と読んで良いのかどうかは疑問だが…)したのですが、チップに埋め込まれるデータには旧姓が載らないんですよねー。だから、Personaが受け取るわたしの苗字は「SATO」のみで、LinkedInの「OKUIZUMI」とは一致しないってさ。チっ。
ふと思ったのですが、欧米人のミドルネームみたいに、いっそのこと「旧姓」という欄をデフォルトで設ければ良いんでないの? ダメなの? なんで?
最近、母との親子関係を証明する必要にも迫られて、わざわざ親の戸籍を取りに行ったこともありました…。旧姓問題を早いとこなんとかしてほしいマジで。夫婦別姓でも良いけど、かと言ってそれが実現した折りに旧姓に戻すというのはおそらくまた手間なんだろうな………。